まわしよみ新聞をつくろう!

陸奥賢 著
創元社
2000円+税

「まわしよみ新聞」とは、2012年に著者が開発した新聞遊び。複数の参加者が新聞を持ち寄り、回し読みしてそれぞれ気に入った記事を選ぶ。グループ内で各自が選んだ記事をプレゼンした後、記事を模造紙に貼り付けて新しい壁新聞を作る。

特別な知識や道具は要らず、簡単な共同作業で多くの仲間と交流できる点が魅力だ。幅広いテーマの記事を読み、話し合うことで「読む」「話す」「聞く」「書く」の作業が総合的かつ自然に行え、メディアリテラシーも養える。新聞を「切る」「貼る」の手作業から、ニュース内容や情報の関連性を考えたり取捨選択したりする情報編集までが試されることから、教育効果は大きく、いまや、NIE(Newspaper In Education)として各学校で実践されているという。

本書は学校現場で取り組めるよう漫画や豊富な写真で新聞の作り方や教育効果を解説。全国のユニークな実践例も盛り込んでいる。

北海道登別市立富岸小学校は、6年生の児童がまわしよみ新聞を輪番で毎日発行する。朝の会が始まる数十分前に新聞を持ち寄り、記事をセレクトし、児童は休み時間に記事に掲載された事実の要約を記し、帰りの会で発表する。

福岡県福津市立福間中学校は、300人の大人数で取り組む。コミュニティ・スクールの実践として、生徒だけでなく保護者や地域住民も参加している。大人たちの生徒理解や地域ぐるみの親睦が深まるきっかけになっているとも。