クリエイティブな校長になろう 新学習指導要領を実現する校長のマネジメント

平川理恵 著
教育開発研究所
1800円+税

著者は、民間出身の校長として横浜市の公立中学校に勤務し、注目を集めている。校長経験を踏まえ、新学習指導要領を実現するための学校改革への提言を示す。同要領のキーワード「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び」などの実現は、学校単独の取り組みでは不可能とし、「学校のよい部分、悪い部分をすべてつまびらかにして、地域や保護者から力を借りる」と強調している。

1章「学校改善のマネジメント」で、複数の提案を掲げる。「ビジョンをどう実行・実践するか」では、日々の問題対処だけでなく、管理職が学校経営の理念と展望、見通しを押さえることを助言。校長と副校長・教頭が緊密に協働し、月々の目標設定と前月の振り返りを行う「見える化」が重要とする。

教員数が多い学校の情報共有のアイデアでは、全教員が出勤した際、各自のPCを介した掲示板で生徒指導報告などを確認する事例を示す。口頭の説明だけでなく、文章化する中で共有化が確実に進むとした。

コミュニティ・スクールに必要な学校運営協議会の設立では、多忙化を招かないための留意点として、▽運営の書類作りに労力を割き過ぎない▽校長のミッションとビジョンに沿った協議会委員の人選――などの工夫を提案。協議会委員に普段の学校の授業をしっかり参観してもらうことの重要性を強調。委員に学校の現実を認識させ、辛口で最大の応援団になっていることをアドバイスする。