構成的グループエンカウンターの理論と方法

國分康孝 著、國分久子 監修
図書文化社
1800円+税

構成的グループエンカウンター(SGE)は自己発見と他者理解を深め、児童・生徒の人間関係づくりを促進する手法であるとして、近年その有効性が強調されるようになった。著述と監修を務めた國分夫妻は、40数年にわたってSGEワークショップを主宰。研究を積み重ねてきている。

本書は夫妻による実践と検証の蓄積を基に、SGEの方法やSGEリーダーの心得、子供にとってのSGEの意義と可能性を分かりやすく伝える。専門的でありながら、実践例・体験例は入門書としても役立つ。

SGEが現在、都道府県教委の研修会で実施されるなど、全国的な広がりを見せている理由について、「SGEの思想が教育者のみならず現代を生きる人たちにとって意味があるから」という。夫妻が長年の研究を経てSGEに見いだした意味とは、「あるがままの自分に気付いて自己開示し、他者の内的世界と触れ合うプロセスを通じて生き方探究につなげること」。「SGEの思想宣言」と名付けたこの考えを次世代に受け継ぎ、さらなる発展を図ることが本書の狙い。

夫妻はSGEをコミュニケーション形成の場のみならず、教育カウンセリングの場においても有効な実践的手法と位置付ける。半世紀にも及ぶ探究から導かれた考察が、よりよい人間関係の構築や、自己理解を子供たちにさせたいという願いにも応えてくれる。