保護者トラブルを生まない学校経営を保護者の目線で考えました

永堀宏美 著
教育開発研究所
2000円+税

相いれない関係に陥りがちな学校と保護者。保護者として、一方でコミュニケーション研修講師や教育委員長の立場で学校と関わってきた著者は、両者が歩み寄る方法を「前向きなコミュニケーションを地道に積み重ねていくこと」と述べる。本書は教員が理解しづらい「保護者目線」を通し、両者の信頼関係を構築するポイントを伝える。

第1章「保護者理解とコミュニケーション力アップの土台づくり」では、両者が引き起こすトラブルの二大要因は「無視(軽視)」と「無自覚」だと分析する。相手の気持ちを鑑みない態度や、コミュニケーションギャップに無自覚なまま関わることがこれに当たるが、教職員研修では毎回「そんなつもりはない」という声が挙がるという。コミュニケーションで重視されるのは「『つもり』ではなく、『相手にどう届いたか、相手はどう受け取ったか』」であり、学校側の努力も思いも保護者に届ける工夫が必要だと説く。

第2章「“保護者の目線”で考える行事別改善ポイント」は、学校側がどのような考えに基づきどのような取り組みをしているか、新年度スタート時、運動会・体育祭、保護者会など、場面ごとの「伝え方」について実践例を交え解説する。保護者が読みたくなる学校(学年・学級)お便りのレイアウトや表現、話題の選定方法、家庭訪問や面談の際に話すべき内容など、すぐに活用できるアイデアも豊富に盛り込まれている。