次代を創る教師論

小池俊夫・長野雅弘 編著
学文社
1800円+税

人間としての教師、その普遍的な役割とは何か。不易流行の「不易」に迫るこの問いに、本書は正面から挑む。どの時代、どの地域にあっても、教師は子供と正対して力と心を尽くすもの。そうした学校教育の基本に立ち返りながら、個性豊かで魅力ある、次代を創る教育の創造的な実践者となるために、教師や学生らを導く手引書。

編著者はいずれも20年以上にわたって教育現場の最前線で子供と向き合い、実践を重ねてきた。小池俊夫は昭和女子大学教授を定年退職した現在も教員養成の任を務め、長野雅弘は「学校再建校長」としていくつもの学校の建て直しをしてきた。両人とも人材育成に定評がある。その2人に「ポジティブ教育」で注目を集める緩利誠らを加え、さまざまな経験則に基づいて知識を体系化し、教師の仕事の本質や使命を追究する。

本書は自身のニーズに応じて、自由に読むことができる。▽いじめ・不登校に向き合う教師▽大人と関わる教師▽カリキュラム・授業を創る教師――など、現代のさまざまな課題に直面する教師の仕事を多面的・多角的に分かりやすく解説。全国から集めた数々の事例や各界の研究者らのコラムにも、「よい先生」になるためのヒントが示されている。

長野は自らの執筆活動や全国各地で行う講演を「教育界への恩返し」と述べる。現場の教員や教員志望者、塾などの教育関係者にぜひ読んでほしい。