「Which型」課題の国語授業

桂聖 編著/N5国語授業力研究会 著
東洋館出版社
2000円+税

「どうしてこのようなことをしたのでしょう」「どんなことを思ったのでしょう」――こうした「Why型」「What型」の発問は国語の定番である。しかし、登場人物の行動の理由や心情を推測するのは、発達障害がある子供にとって困難な課題だ。

本書は、「Why型」「What型」の問い掛けが、国語を苦手とする子供の活動を停止させ、苦手意識を持たせると指摘。新たに「Which型」の課題を提案する。「A・B、どっち?」「A~Dのどれ?」「順番に並べるとどうなる?」といった、選択肢の中から選べる問い掛けだ。選んだり並べたりする活動はハードルが低いため意見が言いやすくなり、話し合いが活性化する。全員が授業に参加することができ、インクルーシブ教育推進の視点からも「Which型」の課題は有効だという。

また、「めあて」「まとめ」のデメリットも強調する。「めあては必ず最初に示さなければならない。まとめは枠で囲まなくてはならない。『~しなければならない』が始まると、必ず形骸化し、『やってみたい!』『なるほど!』といった子供の能動的な学びが置き去りになる」と。

そこで提案するのが「子供が選択・判断する学習課題」を提示する授業。小学校の全学年について、物語や説明文などあらゆるジャンルの文章を題材とした授業の進め方を台本形式で示す。板書計画も例示されているため、明日からの授業実践にも生かせる。