授業改善8つのアクション 学び合えるチームが最高の授業をつくる!

石井英真 編著
東洋館出版社
1850円+税

「未来形の学び」というと、どんなものをイメージするだろうか。著者が示す「未来形の学び」は、誠実で地味、当たり前のことを当たり前にやるだけ。だから全国どこの学校でも、教員の本気さえあれば、実現可能なのだという。

本書には、著者がアドバイザーとして授業改善に携わった、美土里小・中学校(広島県)のノウハウが丁寧に紹介されている。授業を視察した著者が最初にしたアドバイスは「学びを子供たちに委ねる」こと。教員たちは、机の配置を「コ型」にしたり、教員が話し過ぎない授業を心がけたりと小さな工夫を積み重ねる。これまでグループ発表用に使っていたホワイトボードは、児童生徒の思考を可視化できるように、書きながら考える「作業台」として活用するようにした。

全員参加型の学校づくりも重要だ。教職員、児童生徒全員が一致団結し、同じ方向を向く。例えば美土里小では掲示物を見直した。教室の背面掲示板に「自主学習ノート名人」のコーナーを設置、児童の学習の足跡を残すようにした。校内に児童会の掲示板を設け、主体性や積極性を育む工夫をした。

「未来形の学び」に決まった形はない。「子供たちにとって自然な学びの姿を模索するプロセスの中にある」と著者は言う。段階を踏んで、学びを革新させる美土里小・中のストーリーは読んでいて胸がときめく。自らの授業の形に疑問を抱いたとき、不安を覚えたときのヒントが随所にある。