
大人から「透明の文字」が見える
クラスで学芸会の台本の読み合わせをしていたところ、読んでいるところが分からなくなった。先生に「分かりません」と言うと、頬を強くたたかれた――。
棚園さんの漫画『学校へ行けない僕と9人の先生』(双葉社)での一場面。棚園さんが小学1年生の頃の実体験を描いたものだ。この出来事を機に棚園さんは学校へ行けなくなり、不登校になった。その経験を基に描いた『学校へ行けない僕と9人の先生』には、不登校だった頃に感じていた気持ち、学校や世間の居心地の悪さなどがリアルに描写されている。
「もともと学校は苦手だったのですが、あの日にたたかれたことで、不登校のスイッチが入ってしまった。……
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