
ストレス反応に対する間違った見識が危険
――緊急保護者会では、どのような話を。
今回の事件で、神奈川県教委は異例の速さで各分野の専門家の派遣を決めた。通常、私学の場合、教委からの専門家派遣はほとんど行われないが、このスピード感で派遣を決定したのは、本件の重大さを鑑みた教育長の英断だったと感じる。
緊急保護者会で保護者に伝えたのは、子供たちの急性ストレス反応に対する適切な関わり方だ。事件によって、身体的に傷つけられた子はもちろんだが、事件現場にいなかった児童であっても、精神的ダメージを受けている。
その心の傷が、さまざまな形で「急性ストレス反応」として現れるが、そのストレス発現に対して「何とかして解消してあげないといけない」という考えだけで対応することが、実は大変危険だ。……
この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。