3人のグローバル・ティーチャーが語り合う(下)

教育界のノーベル賞といわれる「グローバル・ティーチャー賞」でファイナリストとなった髙橋一也氏(工学院大学附属中学校・高等学校 中学校教頭)、堀尾美央氏(滋賀県立米原高等学校教諭)、正頭英和氏(立命館小学校教諭)の3人。各国の受賞者たちが一堂に会する祭典「Global Education & Skills Forum」への参加を通じ、何を感じたか——。鼎談の最終回では、3人が世界の教育者から得たヒントや実践、各々が思い描く教育の未来などを語ってもらった。(司会・教育新聞編集部長 小木曽浩介)
世界の教育実践者は社会貢献を考えている
小木曽 「グローバル・ティーチャー賞」にノミネートされている教育者は、実践の内容はもちろん、問題意識や考え方も素晴らしい方々ばかりです。ドバイのフォーラムに参加してみて、皆さんが「素晴らしい」「面白い」と感じた教育実践があれば教えてください。

髙橋 私が印象的だったのは、とあるニューヨークの先生です。食育で学校を変えようとされていました。ニューヨークの子供たち、特に貧困層の子供たちは、コーラとポテト漬けになっているような状況なのですが、その学校では食べ物を校内で栽培する活動を通じ、子供たちが自分で育てたものを食べるようになりました。その結果、栄養状態も良くなり、勉強にも集中できるようになったそうです。

「グローバル・ティーチャー賞」の実践ではありませんが、ベネズエラには公的融資で子供たちに音楽教育プログラムを提供する「エル・システマ」という組織があります。……

この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。