
「玉の興」をテーマに議論
――現職教員時代はどんな先生だったんですか。
生徒からは「先生と話していると楽しいけど疲れる」と言われていました。授業でも、普段の会話でも、生徒と接するときは「今まで感じたことがないくらい思考や価値観を揺さぶってやろう」と意識していたからでしょう。例えばクラスの女子生徒が「玉の輿(こし)に乗りたい」って言うとするじゃないですか。多くの先生は聞き流すと思いますが、私は「玉の輿に乗るためには、どうすればいいのか考えてみようぜ」と投げ掛けます。すると生徒からは、次々と意見が出てきます。「すさまじくアクティブに動いて出合いを探さなきゃ」「容姿を磨かなきゃ」「付き合えたとしても、ずっと一緒にいてもらうにはどうすればいいのか」…。
――どんどん思考が深まっていく。
すると、玉の輿は楽にお金が得られるイメージだったはずなのに、実は険しい道のりだと分かる。……
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