【ハルオ・シラネ教授】私たちが古典を学ぶ意義

オリンピック・パラリンピック東京大会を前に、日本の文化や文学に対する関心も世界的に高まりを見せている。人間文化研究機構は昨年、日本の文学や言語、歴史、民俗、環境などの研究で国際的な貢献を果たした研究者を表彰する「日本研究国際賞」を創設。

その初めての受賞者に日系米国人のハルオ・シラネ・コロンビア大学東アジア言語・文化学部教授が選ばれた。『源氏物語』『奥の細道』の研究や「和英古語辞典」の編さんなどを通じ、世界に日本文学の奥深さを伝えるシラネ教授に、日本の古典の魅力を聞いた。

自身のルーツを探ろうと日本文学を研究
――日本の文化や古典文学は、どのように世界から注目を集めているのでしょうか。
私が日本語を学んでいた頃は、柔道や剣道、禅など伝統文化への興味関心が中心でした。やがてバブル経済を迎えると、ビジネスを目的に日本語を学ぼうとする人が増えました。

しかし近年は、若い人が日本に興味を持つ最初のきっかけはアニメや漫画、ゲームなどのポップカルチャーです。コロンビア大学では今、毎年300人くらいの学生が日本語を学んでいますが、そのうち8割くらいは子供の頃から日本のポップカルチャーに親しんできた人たちです。

例えば、日本のアニメや漫画には、よく幽霊が出てきますよね。……

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