【公教育の崩壊と再構築】社会の「成功の価値観」を変えよう

高知県土佐郡土佐町議として、教育課題の解決に挑んでいる教育研究者の鈴木大裕氏。昨年12月には、土佐町議会から文科省などに対して「全国学力・学習状況調査は抽出式にすべき」という意見書を文科相に提出するなど、その活動は注目を集めている。「何がいい教育か」「どれがいいカリキュラムか」という問題だけではなく、教育現場で起きていることを通して、社会の在り方そのものを問うことが必要だと考え、仲間と共に教育現場と政治の場をつなぐ活動に奔走している。インタビューの最終回では、公教育を再構築していくために何を考え、行動に移しているのか、今後の展望を語ってもらった。(全3回)
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公教育の崩壊と再構築
地方議会から国にもの申す
――2019年から高知県土佐郡土佐町議員として活動されています。米国から帰国後、土佐町に移住されたきっかけは何だったのでしょうか。
土佐町は人口4000人弱の過疎の地域です。このままいけば、間違いなく町そのものがなくなるという状態です。

しかし土佐町は驚くことに、「町の存続を次世代の教育に懸ける」と決め、教育を町おこしの1本の軸として掲げました。そこにロマンを感じたのが、移住の大きな決め手でした。
――昨年12月、土佐町議会から文科相らに対して「全国学力・学習状況調査は抽出式にすべき」という意見書を提出し、話題となりました。
全国学力・学習状況調査が抽出式になれば、成績を開示したところで学校間の比較ができなくなります。……

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