【探究と方法2】国語教育を変える「思考プロセスの自覚」(金蘭千里中高国語科教師 川野貴志)

新学習指導要領が重視する「探究」とその「方法」をテーマに、方法の学校・イシス編集学校の学びを経て各方面で活躍するメンバーがいまの教育課題を突破する見方やヒントを伝える連載「探究と方法」。第二回、金蘭千里中高国語科教師の川野貴志氏が担当する。
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探究と方法

国語教師は国語の勉強をしたことがない
国語教育には、定番のアポリア(難題)がある。国語の教員の多くは、学生だったときに国語が得意であったのに、国語の勉強をしたことがほとんどない。苦手な友人に「どうやったら得意になれるのか」と尋ねられても、明確に答えられたことはない。「勉強しなくても点数が取れるから助かる」くらいに考えていたまま教員になって、「国語ができない子をできるようにする」というミッションと本格的に戦わなければいけなくなるのだ。

自分がどうやってできるようになったのか、その方法が分からないのだから難題だ。何かを生徒に暗記させれば解決する話ではない、生徒がものを読んでいるときの頭の動かし方に関わらなければいけないのだと考え続けていたところで、松岡正剛『知の編集術』を読んだ。

頭の中の情報を動かす行為を全て「編集」と呼び、徹底的に向き合ってきた人がいることを知り、自分が求めている国語教育の解決策がここにあると直感した。……

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