米国で起きた教員ストライキ(上)教員はなぜ立ち上がったのか

米国では2018年以降、各州で教員のストライキが活発化している。最大の理由は、低賃金だ。日本の教員が抱える長時間勤務とは性質が違うが、教員が「限界」を訴えている点では重なるところがあるのではないか。米国の教員はどのようにして一つになり、世論を味方につけ、待遇改善や教育予算の拡充を勝ち取っていったのか。米国での労働運動を追ってきた菅俊治弁護士に、各州で起きたストライキの経緯とその結果について聞いた。(全2回)
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米国で起きた教員ストライキ

公教育の民営化に歯止め求める
――米国ではなぜ教員によるストライキが活発化しているのでしょうか。
近年の米国では公教育の民営化が進んでいます。1990年代からは公設民営学校(チャータースクール)が大幅に増加し、それに伴い、公教育のための予算がチャータースクールに流れるなどして、さまざまな弊害が起こっています。

以前から米国の教員は低賃金で苦しんでおり、そうした労働条件や公教育の民営化に歯止めをかけるため、次第に教員たちが組織化し、立ち上がっていきました。

特に2018年ごろから教員ストが活発化しているのですが、その大きなきっかけは、2016年の大統領選の民主党予備選でした。……

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