【言語技術】読解は、最初から教えていない

日本の子供たちの読解力低下が、大きな課題としてクローズアップされている。しかし、つくば言語技術教育研究所所長の三森ゆりか氏は「読解力が落ちたわけではない。なぜなら、日本では最初から読解を教えていないから」と指摘する。欧米諸国の子供たちは、学校教育の中でどのように読解を学んでいるのか。インタビュー最終回では、三森氏の経験や実践から、グローバル社会に必要な言語力について考える。(全3回)
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「言語技術」が子供の考える頭をつくる

クリティカル・リーディングを教えていない
――昨年公表されたOECDの生徒の学習到達度調査(PISA2018)では、日本の生徒の読解力低下が大きく報じられました。
欧米諸国の子供たちも、読解力の低下が随分前から指摘されています。それがパソコンやスマホのせいではないか、SNSの影響ではないかと、日本と同様に言われているんです。

でも、日本の子供と欧米諸国の子供では、まず読む量が圧倒的に違います。例えば、独の小学5年生の独語の教科書を日本の同学年の国語の教科書と比較すると、独の教科書はおそらく4倍ほどの厚さになります。その上、文字の小ささにも驚かされます。

独の学校も、年間の授業時間数は日本と変わりません。……

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