【ブレイディみかこ氏に聞く】教育は人も社会も変えられる

英国での保育士時代、30分で14人のオムツを替えて、30分で14人全員を寝かせていた経験を振り返り、「これが今まで自分がやってきた一番すごいこと。本を書くよりも大変な仕事で、熟練した技術が必要だった」と、ノンフィクション『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者であるブレイディみかこ氏は語る。インタビュー最終回では、日本の保育士や教員不足問題の核心とともに、「私自身、高校時代の恩師に助けられて、いまがある」と話すブレイディさんと恩師とのエピソードを聞いた。

(聞き手・教育新聞編集部長 小木曽浩介、松井聡美)

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』著者 ブレイディみかこ氏に聞く

教員はこの国の未来をつくれる仕事
――日本では、保育士や教員のなり手不足が深刻化してきています。
日本財団が昨年12月に発表した「18歳意識調査」の結果において、日本は「自分で国や社会を変えられると思う」若者は2割以下と、ダントツの最下位でした。英国と比較しても半分以下です。

英国で貧困地域に理念のある教員が多いのは、教育を「社会を変える一つの手だて」として捉えている教育者が多いからです。日本の若者が社会に興味を持っていないことが、教員のなり手不足にも関係しているのではないかと感じます。

教員の仕事は、お金を稼ぐだけではなく、それ以外の部分が大きい。……

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