【北欧の教育最前線】組織的カンニングに揺れるスウェーデン

スウェーデンの大学入学者選抜では、基本的に高校の成績が用いられる。日本のセンター試験のように、受験生が一斉に受ける学力テストはない。一方、代替的な選抜方法として、任意で受けられる高等教育試験もある。近年、この試験で大規模な不正行為があり、世間を震撼(しんかん)させた。

アクセスを拡大するための試験
スウェーデンにはかつて「25:4ルール」という制度があった。4年以上の勤労経験を持つ25歳以上の人に大学進学資格を認めるというものだ。1977年に始まったこの制度は、社会人入学を推進し、世代間格差を埋める役割を果たした。

このルールを利用する社会人が、高校の成績に代えて選抜資料に使えたのが高等教育試験だ。1990年代には高校生も利用できる試験となり、2007年に「25:4ルール」が廃止された後も、大学入学者選抜に利用され続けている。この高等教育試験が不正の舞台となった。
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