
この特集の一覧
・子供の表現を引き出すツールに 特別支援教育×ICTの可能性自分から発信すれば情報は集まる
――現在は知的障害がある子供たちを指導されていますが、障害の種類によってICTの効果的な使い方は違うのでしょうか。
私は以前、肢体不自由のある子供たちが通う特別支援学校に勤務したことがあります。肢体不自由の子の場合、例えば視線で文字を入力するなど、身体のハンデを補完するツールとしての役割が大きく、その分野は非常に発展しています。
また、発達障害で読み書きに困難のある子は、自分が「文字の読み書きが苦手だ」ということをよく理解しています。そうしたケースの場合、タブレット端末は鉛筆や消しゴムと同じ文具です。自分が苦手なことをうまく補完してくれるので、どんどん使っていくとよいでしょう。
しかし、本校のような中重度の知的障害のある子供たちは、身体のハンデはなくても、自分がどういうところに困っているかについて理解するのが難しい。……
この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。