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・子供の表現を引き出すツールに 特別支援教育×ICTの可能性障害のある子と共に学ぶPBL
――新学習指導要領では、学校種を問わず総則に特別支援教育に関する記述が見られるなど、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの推進が謳われています。現状について、感じている課題はありますか。
通常学級では、社会課題をテーマにしたプロジェクトベースの学習が展開されていくわけですが、障害のある人がいないところで取り組まれるという現状にすごく違和感を覚えています。本当は世の中に障害がある人が何%もいるのに、いない集団の中で、学校での学びが成立してしまっているわけです。今はSDGsに熱心に取り組んでいる学校もたくさんあります。それ自体は本当に素晴らしいことですが、テーマとして環境のことはよく取り上げられても、ダイバーシティ(多様性)の実践例はほとんど出てきていないのではと感じます。障害のある子がいない集団の中で考えているから、テーマとして身近に感じられないためだと思います。
そもそも、特別支援学校は、学校に来られなかった子たちの学校として作られた経緯があります。……
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