理数教育充実の裾野を広げようと埼玉県立熊谷西高校は、同校がある熊谷市と深谷市内の小・中学校教員を招いてさきごろ、同校で公開セミナーを実施した。理科の指導研修にも位置づけ、日本科学未来館講師が指導にあたり、2つの専門教材が提案された。教材は、宇宙を俯瞰的に観賞・理解する授業に活用できる「4次元デジタル宇宙プロジェクト・シミュレーション(4D2U)」という立体動画と、月探査機かぐやの映像を模した「月」のペーパークラフトづくり。参加教員は各教材を操作しながら「宇宙の構造の実感的理解」や「新しい学習内容『月の満ち欠け』での使用」など、実際の授業を想定した実践向上に役立てた。

愛知県一宮市立奥小学校(松本良祐校長、児童数950人)は、明治6年開校の「日新学校」の流れをくむ歴史のある学校である。近年、繊維工場の跡地に住宅が建てられて急速に宅地化が進み、児童数が年々増加している。平成20・21年度の2カ年にわたり、同県金融広報委員会から「金銭教育」の研究委嘱を受けた。そこで「学校・家庭・地域社会が連携し、自立して生きようとする子の育成」を研究テーマに、実践に取り組んだ。同校の坂井辰美前教頭に報告してもらった。

ことばの力、健康、国際理解に着目しながら、自分を見つめ、関わりの中でよく考える子を育むことを追究している東京都目黒区立東山小学校(久保栄校長、児童数979人)がさきごろ、同校で研究発表会を開いた。自分を振り返りながら課題を見いだす力を育むとともに、関わりを通して考え方を深め、課題を追究していく子を育むことを目指した。全学年の公開授業のうち、健康教育を課題にした6年2組の体育では、体つくり運動の単元「自分たちで考えて運動しよう」を実施。体力向上の4視点を押さえて仲間と練習方法を探り合い、グループ協議で相互に学び合う力などを高めた。

川崎市立栗木台小学校(堀久男校長、児童数853人)は、「問い続け、高め合うことに喜びを感じられる子をめざして」を目標に、理科学習における問題解決学習や思考力育成の手立てを工夫している。児童の問いや働きかけを生み出す工夫では、シンプルな教材提示によって児童の問いが高まる実験条件を作り出したり、自身との対話や仲間との議論によって考えを創る表現活動の工夫などを図った。6年生理科の公開授業では、単元「てこの規則性」を題材にした授業を実施。「支点の位置と手応えにはどんな関係があるか?」を検証する実験に向けて、仮説を話し合ったり、ノートに予想を記入し、学び合いから実験方法を導き出す学習などを図った。

仲間との学び合いを通じて、学習意欲向上や活用力育成などを図る大学発教育支援コンソーシアム推進機構開発による協調学習の手法を用いた研究授業が、さきごろ埼玉県立富士見高校で行われた。国語総合では森外「高瀬舟」の弟殺しの判決を生徒が考えることを柱に、協調学習によって貧困と自殺、安楽死などグループで考察を深めた。その際、漫画「ブラック・ジャック」などの多様な資料の読み解きから課題に迫るとともに、メンバー間の意図的な説明の場の設定や意見交換を図ることで生徒の多様な発想力や学び合う力を高めようとした。

愛知県岡崎市立奥殿小学校は、平成20年、同市教委から「基礎的・基本的な知識・技能の定着と活用する力の育成」という領域で研究委嘱を受けた。研究主題を社会、地域、保護者の願いを具現化する「確かな学力を育む奥殿小教育」とし、国語科の説明的文章の指導に焦点化して研究実践に取り組んだ。同校の大西和夫研究主任に報告してもらった。

いじめ撲滅に向けた取り組みを」と、東京都全域の中学校の生徒会長が参加して意見発表するいじめ防止サミットが昨年12月25日、東京都新宿区の都庁内で、生徒、保護者、教師ら約650人を集めて開かれた。このサミットは、東京都教委、東京都中学校特別活動研究会が主催したもの。意見発表では、各学校、校種の特色に応じたいじめ防止策が紹介されたが、特に、生徒のボランティア活動や部活動などを通して培われる「思いやりの心」がいじめの撲滅につながるとの指摘が目立った。

「言葉による学び合いを通してはぐくむ人間力」を掲げ、学校図書館を活用した調べ学習に力を入れてきた東京都荒川区立第一日暮里小学校(濵上悦子校長、児童数169人)が、先頃、全日本小学校学校図書館研究会の実践研究として、同校で各学年の授業を公開した。学校図書館を生かしながら調査・体験したことを文章にまとめる指導などに力を入れ、あらゆる教科での「書く力」の育成を図った。6年生の総合的な学習では、高村光太郎の人柄をその彫刻作品から探究する学習を推進。その際、父・光雲やロダンなどの作品との比較を多様な資料から進めていく工夫も織り交ぜた。

教師力向上は、現今の教育界の最大の課題といってよい。そこで、教員の資質能力向上の方策について検討している中央教育審議会「教員の資質能力向上特別部会」で部会長を務める田村哲夫学校法人渋谷教育学園理事長に、同部会の審議内容などについて、佐野金吾教育新聞論説委員との対談形式でインタビューを行った。田村部会長は、日本の教員のレベルは国際的に高いことを認めながらも、教員軽視の社会的風潮を改めなくてはならない点を指摘し、「尊敬される教員を育てる」ことの重要性を強調した。

広島市立鈴張小学校でさきごろ、外部人材を活用した理科授業が行われた。「社会人講師活用型教育支援プロジェクト(経済産業省委託事業)」として、発明協会広島県支部がコーディネーターとなり、今年度、同市教委と同県教委を通して実施校を募集。同市、呉市、庄原市、北広島町の計14小学校で実施される授業の中の1つとして行われたもの。理科の学習内容と自然や社会とのかかわりについて、実験や観察などを通して「気づく」機会を提供し、科学的探究心の醸成や理科学習の意欲向上を目的に、学校ではできない「企業だからこそできる」実感を伴った理科の授業を実践している。

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