ホリエモンが今年10月、座学を目的とせず、実学を重視する「ゼロ高等学院」(通称・ゼロ高)を開校する――。こんな内容の記事を本紙と各紙が配信した。 ホリエモンとは、あの実業家の堀江貴文氏。「学校教育を壊す(ディスラプトし再構築する)」という自らの発言がきっかけで、民間の教育機関(ゼロ高)の立ち上げに動いた。 運営は同校の開校を目的に設立された「SNS education株式会社」(内藤賢司社長)が当たり、生徒たちはさまざまなプロジェクト活動に参加できるのが大きな特色だ。……

中部大学教授 宮川 秀俊

1985年は情報教育元年と呼ばれ、総理大臣の諮問機関である臨時教育審議会の第1次答申において、社会の変化への対応として情報化・国際化が強く示された。同時に学校教育における展開とそのための予算化が行われた。 その後、情報化に関しては中学校技術科の情報基礎の設置を中心に、小学校から高校までコンピューターに触れ、慣れ、親しむことが進められた。 学校全体ではCAI(コンピューターを利用した教育)とCMI(ソフトウエアで成績を管理するシステム)が積極的に導入され、教科では、教育内容と教育方法それぞれのコンピューター教育が進められた。この創成期を経て三十数年後の現在につながっている。 ESDについて述べるに当たり、コンピューター(情報)教育を例にしたのは共通点がみられるからである。……

上越教育大学教職大学院教授 西川純

「学び合い」を一緒に
私の教師としての原体験は、最初に勤めた定時制高校です。学力的には最底辺で、分数の計算ができない生徒が多数を占める学校でした。生徒の中には暴走族とそのOBやOGも多数いました。そんな生徒たちに物理を教えたのです。当然、駄目でした。 ただ、先輩教師には恵まれました。先輩たちに慰められ、教えられて教師として成長することができました。しかし、どこまでやっても全員の生徒に学習内容を理解させることはできませんでした。私がしたのは、全生徒を分かった気にさせることです。これはできました。なぜなら、生徒の多くは「分かる」感覚を体験していないからです。生徒に「お前は分かっている」と言えば、生徒はそう思っていました。 生徒たちが抱えている業の深さと重さを知ったとき、私はおののきました。……


スポーツ庁から今年3月、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が出た。 ガイドラインでは、活動時間を制限する方針が示されているが、地域や学校で戸惑いもみられる。戸惑いの背景には、活動時間を制限して「子供に何を経験させたいのか」十分に読み取れないことがある。 通常、学校の教育活動では、時間と教育内容がセットで示されている。……

職業系学科の挑戦

高校選択には「九つの神話」があるという。今回とりあげる後半六つは、職業系学科に関する人々の考え方を映し出している。
■成績で進路を決める?
④ 中学校での成績を、職業教育で無駄にするな
スウェーデンには高校入試はないが、入学には一定以上の中学校の成績が必要である。スウェーデン語、英語、数学での合格、そしてこの3教科を含んで、中学校で学ぶ約20の教科の内、大学準備系学科に入るには計12教科、職業系学科は計8教科での合格が求められる。入学に必要な教科数の違いを見れば、合格教科数が多いなら大学準備系学科に行こうと考えるかもしれない。それに注意を促しているのである。入学要件に関わらず、学習したことは役に立つ。
⑤ 職業系学科に行くと、大学進学条件を満たせない
大学進学について明確に決めておらず、進学の可能性は残しておきたいと思う中学生は多い。スウェーデンでは大学入試もなく、高校の成績で入学が決まる。大学進学のためには、高校で一定の科目を履修・修得しなければならない。 以前は、どの学科も必修科目のみで大学進学要件を満たしたが、2011年に職業系学科と大学準備系学科に区分されて以降、職業系学科では必修科目だけでは大学進学要件を満たさなくなった。……

スクールロイヤーに対する相談で多いのは「保護者対応」と呼ばれるものである。そこには、さまざまな事案が含まれている。よくあるのは「無理な要求をする困った保護者にどう対応するか」である。  保護者の要求には、自己中心的な考えとしか思えないものや、不当とまでは言えないが学校として受け入れることが困難なものがある。このような要求が繰り返し出された場合、直接関わる学校としては、保護者に対して対立的な見方になるのもやむを得ない面がある。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門家から助言を受けることで、効果的な対応策が見つかる場合もある。  学校は、これら専門家からの意見を参考に、保護者の行動や考え方の傾向・特徴の背景を理解でき、適度な距離感を保って対応することが可能になる。……

東京理科大学教職教育センター准教授 井藤 元

舞台上での漫才師たちの持ち時間はたったの数分。その限られた時間の中で観客にインパクトを与えねばならない。では、どのような工夫をしているのか。 インタビューの結果、彼らは「ギャップ」「誇張」「偏愛」の三つの要素を取り入れて自己アピールをしていることが明らかになった。見た目の印象からは想像のつかない自分を開示する(ギャップ)。自分の好みや特徴を拡大して他者に提示する(誇張)。好きなものについてマニアックに語る(偏愛)。これらの要素を取り込めば、たとえ名前を覚えてもらえなかったとしても「○○の人」として観客の脳裏に焼き付く。 笑育でもこのポイントを押さえて参加者全員が30秒で自己紹介をする。……

千葉敬愛短期大学学長 明石 要一

大学の授業で「判断力」と「決断力」の違いを説明しなさい、という問いを出します。学生たちは戸惑います。 なぜでしょうか。彼らはこれまでに、一見似通っているものの決定的な違いを探す思考をしてきていない、からです。 私は二つの説明をします。……

上越教育大学教職大学院教授 西川純

カリキュラム・マネジメントとは、子供と教師の一生涯の幸せを保証するために教師集団がアクティブ・ラーニングをすること。それを成功させるにはどうしたらいいでしょうか。 第一に、その理論と方法が教科横断的である必要があります。例えば、国語科教師と社会科教師が考えるアクティブ・ラーニングの理論と方法論が違っていれば主体的・協働的に学べません。せいぜいiPadのようなツールの使い方でしか通じ合えません。 第二に、効果がなければいけません。……

「学校リスク」の研究で知られる名古屋大学大学院の内田良准教授がプレジデントオンラインに寄せた「酷暑でも“屋外学習”を強行する学校の論理」(7月21日号)で、教育上存在するリスクについて言及している。 内田氏はこれまで「教員の部活動負担・長時間労働」「スポーツ事故」「体罰」など、さまざまな学校リスクの事例やデータを収集して隠された実態を明らかにするとともに、建設的な提言を重ねてきた。 愛知県豊田市で校外学習の直後に小学1年生の男子児童が熱中症で亡くなった事例について「『日焼け止め禁止』という学校があるように、教育現場では健康リスクより教育的効果が重視されている。……

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