【連載】面接の○回答×回答

どこが違うの?合否を分かつ決め手

 人物重視の観点から最近の教員採用試験では、面接試験に重きが置かれています。しかしながら、面接への対応は急場しのぎで行うことは難しく、日頃からの準備が何よりも大切となっています。

そこで、面接ではどのようなことが聞かれ、どのような回答が的確なのか、面接官の心をとらえる回答はどのようなものなのか、また一方、一見うまく答えているようでも、的をはずしているような回答はどのようなものなのかの両者を具体的に提示することで、合否のポイントをおさえ、教員志望者の受験準備に供したいと考えています。(編集部)


質問 体罰についてどう思いますか

○(マル)回答

教師は、子どものいい点をほめ、悪いことをしたり、いけない言動のあったりした時は、きちんと叱り、諭さなければならないと思います。そうすることにより、学習規律は確立できるし、子どもの規範意識も育ちます。 私は、子どもを慈しむとともに、子どもを叱れる教師になろうと思います。 ただし、体罰を加えてはならないと承知しています。肉体に苦痛を与え、身体を侵害することが体罰、それに言葉の暴力にも気をつけます。 殴らない、蹴らない教育、子どもへの叱り方の工夫を、私は先輩教師たちから学びたいと考えています。その出発点は、私と子どもたちとの人間関係を深めることにあると考えて、学級経営に努力します。

【コメント】  体罰について答える前提として、教師がどうあることが大事かに触れている。 子どもを叱れない大人、教え諭し導くことを忘れがちな大人の現状にも眼を向ける。叱り方の工夫ができる教師を目指し、体罰については的確に否定する。 体罰について答えながら、学級経営にまで目を向けた好ましい回答となっている。

×(バツ)回答
 体罰は、学校教育法第61条で禁止されています。殴る、打つだけではなく、授業中用便に行かせないことや、遅刻した生徒を教室に入れないことも体罰になります。体罰を加えれば、教師は処分されます。したがって、私は体罰を行いません。 でも、子どもが安心して学べる、規律のある学校が望まれています。教育再生会議では、それも議論されていると教授から聞きました。 ですから、校長の言いつけをよく守ることも大事だと思います。そして、体罰は教師が興奮した時に発生しがちであるとも聞いたことがありますので、教師は忍耐強くないといけないのだろうと考えます。 私は、家庭(保護者)と連携して、体罰を行わない教育の実現に努めます。

【コメント】  体罰が法令で禁止されていること、体罰を加えた教師には懲戒処分のあることなど、理解している諸点を述べている。 ここから、回答としては一見申し分のないように思える。しかし、校長の言いつけをよく聞くこと、忍耐強く子どもに接することなどだけでは、教職志望者としての構えを強く印象付けることができるだろうか、首を傾げるところである。
 

ポイント 教師としての構えを打ち出す
 

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