【連載】質の高い留学とは 海外在住日本人生徒に聞く

 紙面に掲載した連載の初回分を紹介します。

学ぶ目的を明確にしておく

 政府は昨年10月から、若者の海外留学を促進する「トビタテ! 留学JAPAN」キャンペーンを開始した。これに連動する形で、小・中・高校での「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」が、今年4月から逐次実施される。小・中学生の児童生徒に、教員は留学や英語を学ぶ意味をどのように伝えるとよいのだろうか。

 昨年9月からニュージーランドで語学を学び、今年5月にも同国の大学に進学を予定している佐藤豪さんに、海外から見た留学の意味や10代でやっておくべきことなどについて聞いた。

 佐藤さんは中学校3年生で不登校になった後、インターネットを使ったウェブ授業サービスの利用をきっかけに、中学校を卒業して4カ月後の高校卒業程度認定試験1回の受験で全科目合格し、その後すぐに海外に渡った経歴を持つ。3回にわたって連載する。

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 佐藤さんが海外で学ぼうと思ったきっかけは、自分の英会話のレベルを上げたいことがあった。

 4歳の頃から米軍基地で英会話のレッスンを受けていたことがきっかけだ。「日本で就職するときでも英語が話せれば採用してもらえる可能性が上がる」という思いや海外の文化・習慣にも興味があったという。

 留学の成功は、その目的を明確にすることにあるという。佐藤さんの留学の目標には、自ら思い描いた「なりたい自分の姿」があった。「一番は英語を流暢に話せるようになりたい、自己管理ができるようになりたい、自立したいという思いがあった。小・中学生のころは勉強や部活動を理由にして、料理や掃除といった家事をほとんどやっていなかった。正直なところ、親に迷惑ばかりかけていた。自分の身の回りのことはきちんとできるようになりたい」と語る。

 留学に目が向くようになったのは、勉強への意識が変わったことも理由の1つだという。「中学生の時もなかなか学校の雰囲気に慣れず学校で勉強することが苦手だった。インターネット・ウェブ授業サービス(J―WEBSCHOOL)で高校卒業程度認定試験の勉強が気軽にできた。勉強は自分に自信をつけるためにやるというような良いイメージに変わった気がする」と振り返った。