【連載】リーダーを育てるToDoリスト―授業改善編―

 紙面に掲載した連載の初回分を紹介します。
帝京大学教育学部教授 釼持 勉

基本を明確化し指導技術を向上

 「学力を高めるための授業改善が進まない」「授業改善の方向性がなかなか定まらず、校内研究の推進ができない」「教師がやりたい研究となって、児童生徒の実態に合わせた授業改善につながらない」などの声が学校現場から上がっています。

 一方、OECDの読解力調査や全国学力・学習状況調査の結果の分析から、行政が各学校に求める方向性もあり、管理職は、両者の狭間で明確な方向性を打ち出せず、本来あるべき授業改善の研究のあり方が問われているといっていいでしょう。

 そのような中にあって、各校の研究推進が若手教員によって運営されている現場の姿も散見されます。

 それでは、管理職としてどのような方向性を明確にした取り組みを進めなくてはならないのでしょうか。

 (1)授業改善のあり方を焦点とすること

 ▽授業の基本の明確化=授業のねらい、学習活動、学習過程、評価
 ▽音声言語活動の明確化=発音・発声、言葉遣い、言葉選び
 ▽意識の明確化=相手意識、目的意識、状況意識、方法意識、評価意識

 ――授業改善の基本として、このようなことを念頭においた研究を推進できるよう、研究主任に的確に示唆することで、安心して半歩前に進められることになります。

 (2)身に付けるべき指導技術をレベルアップさせること

 ▽板書を中心とする児童の側に立った指導を的確にすること
 ▽発問等の在り方を追求して児童に考えさせる授業をすること
 ▽学習活動の成立条件を明確にすること

 ――一つ一つの学習活動が成立するとはどういうことか、そのためには学級経営が適切に機能することで活動が進む、ということを共有していきます。

 (3)現代的な課題の追求をすること

 ▽全教科での言語活動が機能しているかを総点検すること
 ▽電子黒板などを活用した映像を活用すること
 ▽各自治体が打ち出している施策を反映させること

 ――新たな方向性が打ち出された状況を的確に理解し、推進状況を総点検する教育活動に取り組むことで授業改善に資していくことができます。

 平成26年度は、新教育課程の中間点としての点検から、次への橋渡しが期待される時期となっています。次期教育課程のあり方の検討が加速度化されることを視野に入れ、基本に立ち返って授業改善に取り組むことが求められます。


新連載を開始

 小学校長時代から、現場における人材育成に定評のあった釼持勉帝京大学教育学部教授に、管理職がリーダーを育てる際に、ぜひとも取り組まなくてはならないことについて、本欄で提言してもらいます。