【連載】論作文講座 平成28年度試験に向けて

 紙面に掲載した連載の初回分を紹介します。
聖徳大学児童学科教授 渡邊恒雄

3つの基礎学習に取り組む

 夏休みが終わり、これからいよいよ来年の教員採用試験に向けて準備をしていこう、と考えている人も多いのではないでしょうか。また、来年こそは教員採用試験に合格して教師の道をと考えている方もいることでしょう。このような方の中には、選択肢の問題はいいのだけれど、論作文が苦手でという方も少なくないのではないかと思います。

 そこで、「論作文への対応」について、何回かに分けて述べていきます。

 まず、論作文とは何かです。それは、ある課題(問題)が示され、そのことについて何字以内、または何字程度で論述するものです。そして、その多くが、現在の教育課題について問う問題になっています。従って、現在の教育課題は何か、ということを調べ、自分なりの解決方法を考えていくことが求められるのです。

 では、現代の教育課題とはどのようなことか、その基本的なことの学習について3点にまとめます。この3点は、論作文対策の基礎学習と考えてください。

1.中教審答申を読む

 平成20年3月に中央教育審議会が「答申」を出しました。その中に大切な内容が書かれています。文科省のホームページを開き、そこからこの答申をダウンロードするとよいと思います。また、「学習指導要領解説総則編」にその内容がコンパクトにまとめられています。

 具体的には、「第3章第5節 教育課程実施上の配慮事項」に書かれているので、それを熟読するとよいでしょう。いくつか取り上げてみます。

 ▽言語活動の充実はなぜ必要なのか。
 ▽体験的・問題解決的な学習、自主的、自発的な学習とはなぜ必要で、どのような学習なのか。
 ▽学級経営と生徒指導の充実は、どうして必要なのか。どうすれば充実するのか。

 など、総則編に12項目にわたって書かれています。

 一方、中教審の答申には「教育内容に関する主な改善事項」として7つの事項があげられています。総則編と重なる内容もありますが、一読しておく必要があります。

2.教育時事に通じる

 論作文対策だけではなく、教員採用試験では面接などで教育時事について尋ねられることがあります。新聞を必ず読むようにし、教育関係の記事には必ず目を通しておきましょう。

 例えば、児童虐待、いじめ、体罰など、新聞に取り上げられない日はないくらいです。記事を集め、ノートに貼付しておくのもよいやり方です。

3.自分の考えをもつ

 論作文や面接で問われるのは、1、2のことについて「あなたはどのように考えるのか」ということです。ですから、1、2ともに、このことについて自分はこう考える、このように対処するということをノートにまとめておくとよいでしょう。

 以上3点にわたって述べてきましたが、日頃からこつこつと学び続けていき、分からないことが出てきたら必ず調べていくようにすることが実力アップにつながっていきます。

 ここに述べたことは、論作文ばかりでなく、面接や筆記試験にも役に立ちます。関連付けて学んでいくとよいでしょう。