小・中学校の学習指導要領の改訂に続いて、高等学校の学習指導要領が改訂され、今後周知期間を経て、2022年度から年次進行で実施に移される。今回の改訂の第一の意義は、まず、高大接続改革と一体的に進められている点にある。接続の改革は、高等学校及び大学における教育改革とともに、選抜方法の改革が必要である。後者は大学入学共通テストの20年度実施に向けた準備が進められている。前者の高等学校教育の改革に直結するのが、今回の改訂と捉えることができる。

2月14日に示された高校学習指導要領改訂案では、現行と同じく卒業までに必要な単位数は74以上とし、必修科目の単位数(「総合的な探究の時間」を含む38単位)も維持した一方で、公民科での「公共」の新設と「現代社会」の廃止など、多くの教科で科目再編が行われた。また、小・中の新指導要領と同様に、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に関する記述が充実するなど、現行と比べ全体の分量は増加した。 総則および各教科の主な改訂のポイントは次の通り。

教育費無償化論議が進んでいる。無償化は大きく二つのアプローチがある。一つは教育サービス自体を無償化する方法、一つは教育サービスを受ける個人に対してサービス対価に当たる金額を支出する方法だ。

「未来を生き抜く教師」とは、どんな教師なのだろうか?教育新聞は1月下旬、一般参加者を募り、公開対談を都内で開催した。自立・探究型の学びを追求し続ける炭谷俊樹氏(ラーンネット・グローバルスクール代表)と、「先生発! 最新のICT技術で教育現場を変えるハッカソン」でグランプリを受賞した蓑手章吾教諭(東京都小金井市立前原小学校)が、「働き方改革」「主体的・対話的で深い学び」などに対する現場の本音と、教員の未来をテーマに語り合った。コーディネーターは、一般社団法人Teacher's Lab.代表理事の宮田純也氏。全2回。

先月16日、スポーツ庁の検討会議が、運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン骨子案について協議した。3月までにガイドラインを取りまとめる予定で動いている。

デジタル教科書に関し、視覚障害などのある児童生徒の学習支援や、新学習指導要領の「主体的・対話的で深い学び」に対応できる学習環境を整備する目的で、文科省は2月下旬にも、学校教育法などの関連法改正案を国会に提出する。2019年度の1学期に間に合わせるため、同年4月の施行を目指す。同省初等中等教育局教科書課の梶山正司課長に、詳しい改正の方向性と意図を聞いた。

共に民間出身の横浜市立中川西中学校の平川理恵校長と、北海道の私立高校、札幌新陽高校の荒井優校長による対談「膨張する公教育」――。最終回である第5回は、経営者としての校長の使命について語り合った。 経営者としての校長の使命 ■校長の仕事とは 平川 開かれた学校なのに、開かれた教育課程になっていないことは、まだあると思います。授業の中に世の中の風が入ってきていないことは多いと思うので、あえて入れないといけない。その仕掛けではないですが、教科会に管理職である私が出ています。場所がないから校長室で教科会をやるというのもありますが。 ――先生方は、すごく緊張しますね。 平川 要するに、テストや進路の話ばかりしていたので、「ねえ、指導方法もちょっと話し合ってよ」と言うんです。 荒井 それはすごいですね。 平川 例えば理科の先生方が「一昨日と昨日の天気図を持ってきて、今日の天気を予想するという授業をやりたいのですが、iPadもないし、100円ショップで白板を買ってきてやろうと思うのですが、いいでしょうか」と聞いてきます。「いいよ」と、二つ返事です。 ――逆にそういうのも言いやすいのですね。 平川 そうです。それで「いつやるの?」と聞いて、取材に行って、写真を撮って学校だよりに載せるのです。 荒井 さすが。教科会を校長室で行う。これは相当すごいですよ。無駄に長い会議にならずに済みそうですしね。 ――開かれた学校という点で、荒井先生は外部との連携をどうされていますか。 荒井 東北の復興の仕事をしたとき、社会教育の方々とつながりが多かったので、特に公民館の活動はすごく大事だと思います。それから、民間企業との提携事業もどんどん増やしていきたい。でも、最後に残る本当の牙城は教育課程であり、教員が教える一つ一つの授業だと思います。平川さんのお話はいつも勉強になりますが、僕はまだ、そこまでではない。僕は自分自身が授業のアマチュアだと思っていますので、プロフェッショナルである副校長と教頭に授業の改善は委ねています。僕のメインミッションは、全体の経営管理と生徒募集だと思っています。 平川 「今日の授業は何点だったの?」と。 荒井 そうやって振り返らせるんですよね。 平川 「じゃあ、100点にするためには、何をどう変えるの」「もう1回やるとしたら、どこを変えますか」と。 荒井 そういうことも伝えながら、副校長が僕の代わりにやってくれています。開かれた教育課程をどう作っていくか。また、もう一つのチャレンジとして、「探究コース」を新たに作ります。うちの探究は国立大の理系を目指すわけではなく、民間企業の発想に近い。さらに既存のコースと、このあと新たに作る1コースを、どこまで探究に近づけていけるか。ある種のフィジビリティスタディーだと思っています。 ――なるほど。既存の教員はなかなか変わらないと思いますが、新しい取り組みは可能なのですか。 荒井 「既存のところから変えていこう」「既存の授業を変えていこう」とすると、皆ためらいます。「日本の高校教育の新たなデファクトを作るつもりでやろう」と伝えたら、アイデアを出したり、チャレンジしたいという教員が出てきたりしました。 平川 高校ならではのやり方だと思います。中学校は時間的な「余白」がないから、教科の中に入れていくしかありません。その代わり、生徒募集をかけなくてもいいので、クオリティーコントロールが校長としての私の仕事です。 私立、公立かは関係なく、どうあるべきかを考えないといけない ■Dear 校長 平川 校長室前に「Dear 校長 公聴ポスト」というものを設置していて、私宛ての手紙が1年であふれるくらい来ます。 ――生徒や保護者からの手紙ですか? 平川 いろいろな意見が来るんです。例えば、「担任がクラスの意見を取り入れずに、自分だけの意見を通そうとする」「外からの熱風が入ってきて、今にも倒れてしまいそうだ。家庭科室にエアコンをつけてほしい」「2年生男子一同は革命委員会を作る」とか。 手紙に名前が書いてあったら、返事を書くようにしています。「被服室の椅子に割れ目が入っているような気がします。座っているとガタガタします」という手紙に、「ご指摘ありがとう。早速確認します。椅子で指を挟んだりしたら、けがをして大変ですものね」なんて。 荒井 すごいですね。 平川 風通しをよくして、どこか言いやすいところを作っておけばいいんですよ。 ■「讃岐うどん屋」のような学校を目指す ――最後に、先生方の今後のビジョンを教えていただけますか。 平川 小学校教育は今、教育先進国では全部「総合学習」です。教科学習はしない。関心、意欲、態度を上げて、勉強に対して嫌という感情を持たずに、中学生、高校生になってほしい。そういう子供は、中・高で教科学習が入ってきてもついてきます。ですので、小学校の改革は必要だと思います。もちろん中学・高校についても、今いる生徒たちにやっていかないといけません。 公立なので、「中川西中学に来てよかったな」と卒業するときに思ってもらうのが目標です。 本来は私立、公立にかかわらず授業料は無料で、どの学校を選んでもいいのが公教育の一番の理想です。たぶん不登校もなくなります。日本は着るものや、食べるものが、これだけ自由なのに、どうして教育だけがこんなに窮屈なのでしょう。もっとオルタナティブといわれる、シュタイナーや、モンテッソーリ、イエナプラン、ダルトンなど、いろんな教育を認めていけばいい。 引きこもりが全国で57万人。その人の人生を考えたときに、ずっと誰とも関わらず、家にいて、自己有用感もないのはかわいそうです。寄る辺のないインターネットだけが唯一の窓というのは、いびつだと思います。 荒井 僕は讃岐うどん屋みたいな高校を目指したい。本校は280人しか定員を取れない。その280人のためだけの特別な教育は何なのかを突き詰めればいい。「うちは讃岐うどんしか出しません。その代わり100円で、どの店よりもおいしい讃岐うどんを出しますよ」と伝えられれば、お客さんは来るかもしれない。まさに一つのマーケットニーズです。 もう一点は、北海道は35年後には人口が4割も減ると言われていて、そうすると、地域から高校がどんどんなくなっていくわけです。JRもなくなり、高校もなくなれば、地域がなくなる。このままでは、札幌と旭川と函館ぐらいにしか高校が残らないかもしれない。若い世代は、みんなそこに出ざるを得なくなる。本当にこれが正しい施策なのか、僕は疑問です。地域にとって高校はどうあるべきか。これはもう私学という立場を超えています。 今、北海道では、道立から町村立に移管する高校がすごく増えています。高校の経営は私立、公立かは関係なく、どうあるべきかを考えていかないといけないステージに来ている気がします。 (おわり)

改正労働契約法の施行が今年4月から始まる。これを前に3月末で「雇い止め」を通告された私立高校の非正規教員が204人に上っていることが全国私立学校教職員組合の調べて分かった(本紙2月1日付既報)。この問題は一体、教育界にどんな課題を投げ掛けているのか。公立学校関係者は、非正規職員の問題をどう受け止めるべきか。

筆者は、もともとは政策系の社会科学が専門だが、最近は新しいテクノロジーや仕組み、その中でも特にAI(人工知能)、シンギュラリティ(技術的特異点)、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)、IoT(モノのインターネット)、ブロックチェーン、3Dプリンター、ドローン、ナノテク、ゲノム(生物の全遺伝子情報)、シュアリングエコノミー、ベーシックインカムなどに関心を持ち、研究を進めてきている。

文科省は、免許外教科担任制度の見直しに着手することとなり、1月15日、第1回の会議を開催した。免許外教科担任制度とは、離島や山村などにある中学校や高等学校などで教科を担当する教員がいない、または不足している場合、同じ学校に在籍する他教科の教員が1年間に限って免許外の教科を担当できる制度で、学校が都道府県教委に申請するものだ。

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