(注目の教育時事を読む)第51回 「特別の教科 道徳」といじめ

eye-catch_1024-768_tyumoku-kyoiku_r20180426藤川大祐千葉大学教育学部教授の視点

少数派視点で考えさせる教材を 具体的な実践の蓄積不足を補う
◆いじめ防止に寄与、とは考えにくい◇

今回も紙面の記事を直接取り上げるのでなく、「特別の教科 道徳」(以下、「道徳科」)といじめについて書かせていただく。

道徳の教科化は、2013年、いじめ問題への対応として教育再生実行会議で提言されたものであり、文科省も道徳を教科化し「考え、議論する道徳」へと転換することがいじめの問題に正面から向き合うものであるという立場をとっている。だから、道徳科はいじめ防止に大いに貢献するものとなっていなければならない。

だが、私の著書『道徳教育は「いじめ」をなくせるのか』(NHK出版)で詳しく述べたように、現状は厳しく、道徳科がいじめ防止に寄与しているとは考えにくい。……