カーンアカデミーやミネルバ大学 学ぶべきイノベーティブな試み


教育新聞特任解説委員 鈴木 崇弘(城西国際大学大学院教授・日本政策学校代表)


■教育ではなかった大きなイノベーション

 筆者は教育史の専門家ではないが、概観的に言えば、近代以降は公教育という仕組みができたことで、それ以前には一部の限られた者だけしか受けられなかった教育が、多くの人々が受けられる機会と環境が形成されるようになったといっていいだろう。

 学校と教室ができ、教師が複数の生徒に知識などを教える形式がつくられ、多くの子供たちが同一の情報や考え方を学ぶことになった。産業革命により、工場などで製品が大量生産されるようになり、それらを管理するための管理事務部門などが構築される中、この形式はそこで働く大量の人材をつくりだすことに貢献し、時代や社会の変化にマッチした。

 その後、社会や時代は大きく変化して豊かになって、人権の価値が高まり、個々人の価値観、意見や生き方が尊重されるようになってきた。……

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