学力上昇県のひみつ 危機感の共有、PDCAシステムの構築

国立教育政策研究所総括研究官 千々布 敏弥

このたび、『学力がぐんぐん上がる急上昇県のひみつ』(教育開発研究所)と題する編著を上梓した。具体的には2007年の全国学力調査開始時に都道府県間順位が下位であったのが、その後の取り組みにより上昇している、沖縄県、大分県、高知県、北海道などの学力向上策をまとめたものだ。

調査や先方からの依頼で訪問する中で、それぞれの県の取り組みはある程度把握していた。だが改めてこのたびの編纂(さん)で寄せられた原稿に目を通すと、私が把握できていなかった学力上昇県の共通項が見えてきた。それはすなわち、危機感の共有と他県の視察、PDCAシステムの構築である。

各県の執筆者に依頼状を送るに当たり、ページ数や文体に関するルール以外の執筆の指針はあまり示さなかった。……