原発避難いじめの裏側 被害者の代理人弁護士に聞く

被害児童の手記から(個人情報など黒塗り)
被害児童の手記から(個人情報など黒塗り)

東京電力福島第1原発事故で横浜市に避難し、同市立小学校で原発事故にからんだいじめを受けて不登校になった、現在、中学校1年生の男子生徒(13)の問題で、教育新聞クローズアップ特別取材班は11月21日、被害者の代理人を務める黒沢知広弁護士に取材した。

同弁護士によると、被害者の生徒側は神奈川県警に、同級生との金銭トラブルで「1回約10万円のやりとりが複数回あった」と相談していた。しかし、加害者側が「被害者が自発的に金を渡した」などと主張したため、同県警は恐喝容疑による事件化を見送ったという。

同弁護士は事件化できなかった理由として、「背景にいじめがあったという認識が抜け落ちていたのではないか」と指摘する。

第三者委員会の報告書などによると、保護者が金銭トラブルを把握したのは、被害者生徒が小学校5年生だった平成26年5月。保護者が学校に連絡したところ、学校はすでにそうした被害があるのを把握していたにもかかわらず、何も対応していなかったという。さらに、この情報提供で、学校が複数の同級生から聞き取り調査を行った際にも、被害生徒には聞き取っていなかった。

その後も学校は、重大事態と捉えず、再調査も実施していなかった。被害者生徒の保護者から市教委への申し入れがあり、ようやく重大事態と認識した。第三者委員会の報告書では、学校は、金銭のやりとりはいじめと認定できないと結論付けていた。

同弁護士が公表した生徒の手記では、生徒は「いままでなんかいも死のうとおもった。でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた」などと思いをつづっている。

また被害生徒の両親は「学校は事実を把握していたにもかかわらず、電話1本の連絡もしていただけなかった」と悔しさを吐露していているという。

同弁護士によると、被害生徒の両親は11月23日に会見を開く予定。保護者の会見はこれが初めてで、生徒の心境についても語られるのではないかと思われる。当該生徒は現在、フリースクールに通っているという。

被害児童の手記(抜粋)を掲載する。


被害児童の手記(抜粋/原文ママ)

「(加害児童生徒の)3人から…お金をもってこいと言われた。」

「〇〇〇(加害児童生徒名)からは メールでも 言われた。」

「人目が きにならないとこで もってこいと 言われた。」

「お金 もってこいと言われたとき すごい いらいらと くやしさが あったけど ていこうすると またいじめがはじまるとおもって なにもできずに ただこわくてしょうがなかった」

「ばいしょう金あるだろ と言われ むかつくし、ていこうできなかったのも くやしい」

「〇〇〇(加害児童生徒名) 〇〇(加害児童生徒名) には いつも けられたり、なぐられたり ランドセルふりま(わ)される、 かいだんではおされたりして いつもどこでおわるか わかんなかったので こわかった。」

「ばいきんあつかいされて、 ほうしゃのうだとおもって いつもつらかった。 福島の人は いじめられるとおもった。 なにも ていこうできなかった。」

「いままで いろんな はなしを してきたけど (学狡は)しんようしてくれなかった。」

「なんかいも せんせいに 言(お)うとすると むしされてた」

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