いじめ防止対策推進法 見えてきた課題(2) 行政の視点

施行から丸5年のいじめ防止対策推進法。同法によって、いじめ防止の取り組みはどこまで進んだのか――。同法の評価と課題、今後のいじめ防止政策について、文科省の大濱健志・初中局児童生徒課長に聞いた。

■現場への浸透が不十分

――いじめ防止対策推進法は、いじめ対策にどのような影響を与えたか。

 いじめの定義が法律にしっかり書かれたことが、一番大きな意義だ。それまではさまざまないじめの捉え方があり、いじめとして認知されていなかったものもあった。いじめの定義を明確にしたことで、学校の認知件数の増加にもつながった。われわれとしては、いじめの認知件数が多い学校については、いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知し、その解消に向けた取り組みのスタートラインに立っていると捉え、ささいなことにもしっかり目を向けて組織的に対応していると、極めて肯定的に評価している。

 いじめが起きた際、学校は組織的に対応するように法律で明確に示されている。同様に、学校設置者、地方自治体の責務も書かれているので、この法律の意義は大きい。

 文科省では、同法に基づき、詳細な基本方針を定めている。……

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