
チームでPDCAサイクルを回す
――岩本さんが離れた後も、隠岐島前高校ではPBL型の授業が続いています。学校ではどんなに良い実践をしていても、熱心に取り組んでいた教員が異動すると続かなくなったり、形骸化してしまったりということがよくあります。それらを防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。
必要なのは、協働体制と共通ビジョンです。地域との対話を繰り返し、常に外部からの刺激がある体制がつくられていること、どの方向に進み、どのような子供たちを育てたいのか、共通ビジョンを持つことです。さらには、それを実現するための学習が、教育課程に位置付けられていることも重要です。
もう一つ強調したいのは、「1人じゃなくてチームで」動く意識を持つこと。「総合的な学習の時間」や校務分掌もそうですが、チームでPDCAサイクルを回していくと、教員の異動があっても、良い実践がちゃんと継承されていきます。
隠岐島前高校の場合は、コーディネーターという専門職が配置されていて、教員以外のいろいろな人が学校運営に関わっている。……
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