何もない地方の限りない可能性(下)高校による地域創生が日本を変える

地域との対話によって共通ビジョンを作り、離島の地域再生を実現した島根県立隠岐島前高校。東京から隠岐に移住し、この再生プロジェクトをけん引してきた岩本悠氏(島根県教育庁教育魅力化特命官/地域・教育魅力化プラットフォーム共同代表)に、インタビュー後半では「地域・教育魅力化プラットフォーム」を立ち上げた経緯、学校づくりの鍵を握るコーディネーターの役割などについて聞いた。


■チームでPDCAサイクルを回す

――岩本さんが離れた後も、隠岐島前高校ではPBL型の授業が続いています。学校ではどんなに良い実践をしていても、熱心に取り組んでいた教員が異動すると続かなくなったり、形骸化してしまったりということがよくあります。それらを防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。

 必要なのは、協働体制と共通ビジョンです。地域との対話を繰り返し、常に外部からの刺激がある体制が作られていること、どの方向に進み、どのような子供たちを育てたいのか、共通ビジョンを持つことです。さらには、それを実現するための学習が、教育課程に位置付けられていることも重要です。

 もう一つ強調したいのは、「1人じゃなくてチームで」動く意識を持つこと。「総合的な学習の時間」や校務分掌もそうですが、チームでPDCAサイクルを回していくと、教員の異動があっても、良い実践がちゃんと継承されていきます。

 隠岐島前高校の場合は、コーディネーターという専門職が配置されていて、教員以外のいろいろな人が学校運営に関わっている。……

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