学校は教育かビジネスか 映画「僕のいない学校」監督に聞く

「学校は教育かビジネスか」――。専門学校の現役教員である日原進太郎監督が、自身初の長編映画「僕のいない学校」で挑んだテーマだ。2018年「第31回東京国際映画祭」で日本映画スプラッシュ部門に選出された。

主人公は日原監督と同様、専門学校の映画学科に勤める教員。教育者として、また映画の作り手として、利益重視の学校運営に頭を悩ませている。思いがけず映画学科の学科長となり、さらに高まるビジネスの波に翻弄(ほんろう)される。

この映画から強く感じるのは、日原監督の覚悟だ。学校に対する告発映画とみることもできる。在学中の教え子らが出演するなど、学校の現状をリアルにあぶり出した日原監督に、映画で伝えたいメッセージや今後の展望を聞いた。




テーマに挑んだ覚悟

――この映画を撮ることに不安はありませんでしたか。

当初から、周りや自分に何かが起きてしまうのではないかという恐怖はありました。ですが、映画作りにあるのは表現の自由です。学校を辞職するという形になっても撮らなければならないと覚悟を決めて挑みました。
――映画を撮るに至った経緯は。

僕は大阪府箕面市にあるパン屋の息子でした。1浪後、早稲田大学文学部に入り、劇団で芝居をしていました。その後、海外生活を経て、「残るもの、遠くに届くものを作りたい」という気持ちが芽生えました。

それで、今勤めている映画学科に入学しました。2004年のことです。……

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