2030年の公立学校像 松田孝校長の証明(下)



普通の公立小学校でありながら、ICTやプログラミング教育で最先端の取り組みを進め、注目を集める東京都小金井市立前原小学校。最終回は、公立学校の内部崩壊を危惧し、警鐘を鳴らす松田孝校長が、来るべき未来の教育ビジョンを語った。




プログラミングは現代の砂場遊び

――プログラミング教育をはじめ、前原小には視察が絶えないと聞きます。

視察に来る人が期待しているのは「『プログラミング的思考』を小学生にどうやって教えているのか」を知ることです。しかし本校の実践を見ても、残念ながらそれは分からないと思います。なぜならば、プログラミング的思考を教えようとは思っていないからです。

本校ではプログラミング的思考を直接狙っていないのです。プログラミングは新しいメディア表現です。だからこそ、子供たちが主体的に学んでいきます。子供たちは、プログラミングを通じて何かを表現しようとすれば、合理的なプログラムを考え出さなければなりません。そのため、みんなで試行錯誤したり、見せ合ったり、楽しんだりする。まさに現代の砂場遊びです。そうした活動を通じて、結果的に「プログラミング的思考」が身に付くのです。

教科の中でプログラミングをしていては、プログラミングの一番面白い「Tinkering」の活動が保障できません。……

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