校則をなくす発想の源泉 西郷孝彦校長に聞く(上)


校則をなくし、チャイムは鳴らさない、スマホやタブレット端末の持参OK、定期テストは小テストのみに――。公立校でありながら大胆な学校改革を進める、東京都世田谷区立桜丘中学校。西郷孝彦校長にインタビューし、学校経営の発想の源泉に迫った。


校則をどうなくしたか

――来るときに生徒たちとすれ違いましたが、高校生のような雰囲気です。髪型や上着にそれぞれの生徒の個性が表れていて、それでいて派手なわけでもない。いつ頃から、どうやって校則をなくしたのですか。

僕は9年前、ここ(桜丘中)で初めて校長になりました。60歳になっていったん退職してから1年ずつ再任用を繰り返して、いま64歳です。着任したときこの学校は荒れていて、力で押さえ付ける指導をしていたんだけれど、そのやり方を僕は違うなと思いました。

最初は、決まりを一つ一つ見直していきました。例えば「靴下の色は白」と決まっていたけれど、「どうして白じゃないとダメなの」と生活指導の先生と話をする。「白は汚れがすぐ分かる」と言われれば、僕は「紺は汚れが目立たなくていいんじゃない」と言う。

セーターも紺色と決まっていたのを、「黒はどうしていけないの」と聞いて、「じゃあ黒はOKにしましょうか」ということになって。……

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