
校則をなくす、チャイムをなくすなど独自の取り組みを進めてきた、東京都世田谷区立桜丘中学校の西郷孝彦校長。学校の常識にとらわれない、先進的な動きをみせる一方で、同校の教員の技量は高く、進学実績は区でもトップクラスだ。新規採用の教員を育てる上でのポイントを探る。
何でも自然体で
――今年度は、どんな取り組みをする予定ですか。
定期テストの形を変えようと思っています。これまでは中間と期末に100点満点のテストをやってきましたが、これを例えば、10点満点の小テストを10回とか、20点満点を5回とか、小分けにする。
これも前回お話ししたユニバーサルデザインと同じ発想です。発達特性から、100点満点のテストは気が散って準備しづらい子供もいる。そういう子には、100点満点が9教科ある期末テストは、もうほとんど手の出しようがありません。だったら小分けにしてあげよう、という発想です。
これはユニバーサルデザインでいうところの「スモールステップ」の発想です。……
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