
能力は低くてもチーム力を上げる
――プロデュース力は、どのように培われたのでしょう。
小学生の頃、勉強は兄の方ができましたし、運動もクラスの中で「中の中」か「中の下」でした。体も小さかったので、ドッジボールでボールを取ることはできても、投げる方はとても遅かった。野球でもライトで8番。中学生から始めたラグビーでも、体は大きくないし足も速くない。いつもどうしたらよいものかと考えていました。中学生では「練習に出ている」というだけの理由でレギュラーの末席に入りましたが、高校ではポジションを転々としながら、ぎりぎりでレギュラーを確保しているような状況でした。大学は、ラグビーの強豪校である立命館大学に入りましたが、多くの選手がスポーツ推薦で入る中、私は「一般入部組」で、入部当初は13軍でした。
私は、その時々にできる最大限のことをやって、壁を乗り越えようと思いました。……
この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。