天皇陛下の譲位(退位)を巡り、このほど、平成31年1月1日に皇太子さまが即位し、新元号へと改元すると新聞報道された。有識者会議による論点整理、法を巡る論議、制定や手続きはまだまだこれからで、即位のタイミングもその通りかどうかは不透明なところがあるが、改元に際して学校現場ではどう対応し、何をすればよいのか。元全日中会長で本紙論説委員の細谷美明早稲田大学大学院客員教授が、教育指導と学校運営の2つの観点から提言する。

中教審の『答申』は、道徳教育について「考え、議論する道徳」への転換を示している。平成27年3月の改正によって、それまでの「道徳の時間」を「特別の教科 道徳」(道徳科)とした。大きな転換であった。ただ、当時は「考え、議論する道徳」の提唱はなかった。その後の中教審のワーキング・グループ(WG)の論議の中でこの提唱は生まれたのである。この提唱は道徳科の誕生にとって大きな意味を持つと考える。

昨年に小・中学校、そしてこのほど高校の次期学習指導要領改訂案が公表された。学習指導要領は、日本の教育において非常に重要なものであり、多くの論ずべき点があると考える。 そこで本記事では筆者なりに、同要領の4つの点だけに焦点を絞って論じていきたい。

本紙電子版8月1日付は、同日、中教審の教育課程部会教育課程企画特別部会が「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)」を出したことを報じている(紙面では8月4日付)。

eye-catch_1024-768_takashina-challenge教育創造研究センター所長 髙階玲治

クロスカリキュラムで充実を目指す

〇教科等横断の3つのタイプ
 今回出版された文科省の『小学校学習指導要領(29年度告示)解説』(東洋館出版社)の『総則編』で私が最も注目したい内容がある。それは教育課程編成における教科等横断の視点である。何に注目したかと言えば、教科等横断のカリキュラムが可能なように極めて具体的に「内容」が『資料』の形で示されていることであった。中学校も含まれている。「現代的な諸課題に関する教科等横断的な教育内容」である。例えば、「伝統や文化に関する教育」「主権者に関する教育」「消費者に関する教育」などである。それらが各教科・領域等でどのような指導内容があるかを学習指導要領から抜き出してまとめているのである。  ところで、教育課程編成において「教科等横断」の考え方が強調されてきたが、新指導要領の「総則」等で主に言われていたのは「言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力」であった。詳しい説明はない。それが今回の資料では「教科横断的な学習内容」としての新たな学習内容提示がある。どう考えるべきだろうか。  私は、教科等横断のカリキュラムを編成する場合、三つのタイプがあると考えている。……

難関校や人気校が多い東京23区内の大学入試事情に、大変革が起こりそうだ。文科省が23区内にある大学の定員増を認めないとする、大学設置認可基準を一部改正する省令案を出したからだ。これについて、9月12日までパブコメを求める(本紙電子版8月18日付、紙版24日付既報)。6月に閣議決定した「骨太の方針2017」の中には、その方針が盛り込まれていた。問題の所在や影響は、どんなものだろうか。

現在、中教審が進めている学校教育の論議の中で基本的な視点が4つあると考える。 1つは、将来に向けて子ども個々の資質や能力をどう育成するか、そのための学校教育はどうあるべきか、という論議である。次期教育課程についての『論点整理』で方向が示されているがその改訂論議は進行中である。

移行措置期間への小学校の構えは、さまざまのようである。「削減されるものはない。このままで(現状維持派)」「もっと学習活動を取り入れて(現状推進派)」「何か変えなくてはならないが、どのように進めるか(戸惑い派)」「教育委員会の指示を待つ(指示待ち)」等々。こうした現状を踏まえ、「主体的、対話的で深い学び」を生成するために、移行措置期間、日々の国語科の授業、校内研究会等で取り組む視点として4つ提案したい。

文科省が10月に公表した平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」では、▽いじめの認知件数の大幅な増加▽暴力行為の発生件数の増加――などが傾向として見られた。いじめ、不登校、自殺、暴力行為の4テーマの、課題と解決に向けた展望を、嶋﨑政男神田外語大学客員教授が論じる。第2回。

ドナルド・トランプ米国第45代大統領の就任式が、1月20日に行われた。本紙では、同政権の教育長官人事などから、比較的に都市部に有利になってしまう学校選択制への動きや公教育への風当たりなどについて、教育コメンテーターの小松健司氏に解説記事をまとめてもらった(電子版1月24日付、紙版1月30日付掲載)。ここでは、就任式で語られた一節を基に、誰も論評していない異文化理解の視点と、そこに潜む学びの重要性について深掘りする。異文化への理解不足からくるテキストの誤読によって生じる、少々やっかいな問題である。

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