中教審は8月、次期学習指導要領についての『論点整理』を公表したが、その内容には今後さらに論議すべき課題が残されている。その中で特に重要な課題と思われるのが、学校の教育課程編成にかかわる次の文言である。

タイで開催された世界授業研究学会に参加してきた。99年に刊行された『ティーチング・ギャップ』において、日本の授業の水準の高さとその要因としての授業研究が称賛されて以来、日本の授業研究は世界中から注目を集めている。世界授業研究学会は、07年に香港で開催されたのを皮切りに、シンガポール、ブルネイ、インドネシア、スウェーデン、東京で開催されてきた。これらの国で授業研究学会が開催されるのは、日本に習った授業研究の取り組みがあるからに他ならない。

経済協力開発機構(OECD)の調査によると、2012年の国内総生産(GDP)における教育機関に対する日本の公財政支出の割合は、比較可能な32カ国中で最低だったことが分かった(本紙11月26日付既報)。

中教審は、8月に次期教育課程についての『論点整理』をまとめた。今後は各学校段階・教科等別の専門的な改訂論議に移行する。今回の改訂は従来とは全く異なる展開になる可能性がある。

本紙10月15日付紙面は「チーム学校で団体からヒアリング 専門スタッフ加入を肯定」という見出しで、中教審の「チーム学校」分科会の審議の模様を報じている。多くの団体が、専門スタッフの配置に肯定的だとのことだ。

国立大学を3タイプに機能分化する、グループ分けの内容が明らかになった。各大学のグループ分けが決定したことにより、来年度から国立大学の改革・再編に、さらに拍車がかかることになりそうだ。国立大学は、わが国の全大学数からすれば1割強だが、そこが変われば、高校の進路指導にも影響を与えるだろう。

中央教育審議会は昨年7月に「これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について」諮問を受け、「チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会」を設けて検討を進めている。公明党は同時期に「新しい教育を実現するための義務教育条件整備に向けての提言」を文部科学大臣に提出し、その中で「チーム学校」の必要性を訴えている。自民党教育再生実行本部は5月に「チーム学校」に関する提言をまとめた。いずれも、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなどの専門スタッフを学校に配置することを「チーム学校」の要件としてあげている。

教育改革・改善に向けてさまざまな政策が打ち出されている。平成22年度の『文部科学白書』は、スポーツ立国の実現、成人の生涯学習の振興、子どもたちの教育の一層の充実、大学等の多様な発展といった方向を示している。いずれも重要な方向であるが、特に注目したいのは子どもたちの教育の充実である

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