平成28年度 年頭所感 (7)

教育深化にむけて
公益社団法人日本PTA全国協議会会長 寺本充

今年は中央教育審議会から次期学習指導要領の答申が予定され、アクティブ・ラーニングや、新たな時代を生き抜くための資質・能力の育成など、大きな変化がもたらされます。
私たちを取り巻く環境のめまぐるしい変化により、メディアリテラシー、コミュニケーションなど、これまで以上の能力が求められています。
子どもたちを取り巻く教育環境・社会環境の変化による、いじめ、貧困、虐待、差別などをなくし、安心・安全な環境をづくりには、広範な連携と協働が一層重要となります。
日本の教育の良さを生かし、時代の要請に応える人材育成とともに社会教育団体としての使命を果たすべく、関係団体とも情報共有・連携を深めながら、将来を担う子どもたちが安心できる環境を目指して、提言・活動を行っていく所存です。

地域で子どもを見守ろう
日本PCA教育振興会会長 鈴木仁

新年おめでとうございます。
本会では2002年から『大人の教育シンポジウム』をスタートさせ、子どもの教育や親、地域の役割などについてゲストの皆様と考えてまいりました。
第10回目となった昨年は、「地域で子どもを見守ろう」というテーマで、各界のトップランナー3人をお迎えして開催しました。
各氏からは、「1人の子どもを育てるためには1つの村が必要。挫けそうな時でも救う人や認める人がいれば立ち直れる」「年齢も考え方も異なるさまざまな人間が、お互いの個性や長所を認め合うのが社会。地域や大人たちが積極的に子どもと関わり、彼らの可能性を伸ばしていくことが大事」「スポーツで養われるチームプレーという互助の精神がコミュニティを強くしていく」など素晴らしい提言をいただきました。
今後も子どもたちの健全育成を目指し、時流に沿ったテーマで有意義なシンポジウムを展開していく所存です。
ご鞭撻・ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

多様な個性を尊重する
日本教職員組合中央執行委員長 加藤良輔

新年明けましておめでとうございます。
2015年7月、教育インターナショナル(EI)の世界総会がカナダのオタワで開催されました。この総会で私は副会長の任を終えましたが、6日間に及ぶ総会論議の中で、私はある種の安堵と焦燥感をもちました。
「すべての子どもたちに質の高い教育を」という運動の方向性と、誰もが排除されることなく、全ての子どもたちがともに学校で学べる「インクルーシブ教育」がEIの基本理念であり、私たちの運動の方向性が、国際的な方向性と合致していることを再確認できたことが安堵の理由です。しかし…。それと同時に、日本の現状が、インクルーシブ教育の理念を負いきれていないことに対する焦燥感ももちました。
子どもが学校に適応できないのではなく、学校が多様な子どもに対応できていない現状にどう立ち向かっていくのか。この課題を、この間日教組が運動の基本に据えてきた「社会的対話」の道筋の中で、保護者や地域の方々と共に考えてまいりたいと思います。
子どもたちの未来のために、教育に責任をもつ集団として。

子どもたちを支えていく
一般社団法人教科書協会会長 佐々木秀樹

謹賀新年。まずもって、昨年、教科書協会加盟出版社による文科省規則および当協会の教科書宣伝行動基準違反行為について深くお詫びを申し上げます。教科書の公共性に鑑み、公正で自由な宣伝活動のため、かかる事態の再発防止に全力で取り組む所存です。
さて、教育の基本原則として、どのような家庭環境にあっても、一定の教育水準が保証され、保護者が安心して就業できること、それが「一億総活躍社会」の基盤をなすものであると考えます。子どもの教育を私事にしない、つまり各家庭の経済格差や教育的関心の格差の影響を受けない、そのための社会基盤としての公教育でしっかりと子どもたちを支えていくことが、誰もが存分に役割に応じて社会発展のために貢献していく基礎であると考えます。
その公的教育の中核となるのが学校教育であり、使用される教科書であります。そのことを充分に自覚し、子どもたちの幸せを願い、今後とも、公正に切磋琢磨しながら優れた教科書、教材作りに精進いたします。

現場の要求に答えられる組織に
一般社団法人全国教科書供給協会会長 松枝寛

新年明けましておめでとうございます。
日頃より教科書の完全供給ならびに当協会の運営にご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。厚くお礼申しあげます。
さて昨年は四季の区別がはっきりとせず異常な気象状況が続き大きな被害が各地で発生いたしました。そんな中、数年先のことになりますが小学校英語、小・中学校の道徳が新たな教科に決まったことは明るい材料と言えます。
一方、教育のITC化が唱えられて数年がたち昨年5月には文科省の初等中等教育局主導で「デジタル教科書の位置付けに関する検討会議」が立ち上げられ今年中に答申されます。現行の紙の教科書が全く異なる仕様形態になるのかといえば、それはまだまだ先の問題であり数多くの課題があると思われます。私たちは既に来年度の新学期用教科書の供給業務を粛々と進めておりますが、これまで以上に力を入れて学校現場の要求に答えられる組織になっていかねばなりません。文科省、ならびに教科書協会はもとより各地の教育委員会や教科書を使用する学校の児童生徒・教員の方々、保護者の方々には信頼をいただき、本年も素晴らしい一年となりますよう祈念し念頭のごあいさつといたします。

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