【連載】食育はこころ育 第45回 冬は意外に食中毒の季節

(株)トータルフード代表取締役
亜細亜大学講師 小倉朋子

 

冬のシーズンは、食中毒が案外増える季節です。菌の種類や症状も細分化され、毎年変化しているようです。

私の周りにも牡蠣にあたった経験をもつ人が意外に多くいます。先日は講師をしている大学の学生が、鶏肉のたたきを食べて1週間嘔吐と発熱が続いたと言いました。

ある友人は、ブリしゃぶであたり、別の知人は専門店のパンケーキを食べて具合が悪くなったそうです。「パンケーキで?」と驚かれるかもしれませんが、動物性のタンパク質と動物性の油脂は、疲れているときには血流に影響を及ぼし、腹痛や嘔吐につながる場合があるのです。

普段は食べられるのに、体力や気力が低下しているときには消化できない、というのは多々あります。が、その後の該当食材との接し方や受け止め方は、人により異なります。

今シーズン2回も牡蠣にあたった友人は、それでも自ら牡蠣のイベントを主催するなど、全く懲りません。「一生のうちで許容量以上を食べると、ある日突然アレルギーになったり、嫌いになったりするのよ」と伝えても、彼女は気にしていません。一方で、食中毒になってからは一切食べなくなる人もいます。その状況が「寂しい」との言葉もよく聞きます。

昔に比べて、アレルギー食材のある子どもは増えています。学校側の対応や教育も昭和の時代とは異なります。体力や気持ちの切り替えで、アレルギーが克服できる場合が多々あります。嫌いを好きになるのはとても素晴らしいです。その事実は、子どもの心に幸福感や克服の喜びも与えます。

勉強や対人関係にも影響が出るので、できれば挑戦する気持ちを持たせたいものです。そのためには、まず多くの食べものを受け止める気力や体力をつくる生活習慣やポジティブ思考の環境が不可欠だと思います。

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