デートDVで啓発冊子 中3向けに制作し県内配布

s20160307_03埼玉県は、中学3年生を対象にしたデートDV防止啓発リーフレットを作成。このほど、さいたま市を除く、県内全中学校に配布した。携帯情報端末の所持率が上がる高校進学を前にした中学3年生に向け、SNS交流での束縛やインターネットでの写真拡散の危険などを訴える。

リーフレットは「知っていますか?デートDV」と題したカラー刷りA4判の冊子。デートDVの加害者、被害者にならないための視点や何げなく行っている問題行動を記し、自他の行動や意識改善に役立てられるようになっている。

冒頭では、デートDVの定義を解説。「恋人の間柄で暴力で相手を思い通りにする」とし、暴力は殴る、蹴るなどの行為だけでなく、言葉の暴力やメールチェックなどさまざまな形態がある点も示している。

昨年の内閣府「男女間における暴力に関する調査」報告から、デートDVの被害経験をもつ20代が21.9%存在しているとの状況も指摘。好きだから自分だけを見て最優先にしてほしいと思うかもしれないが、そんな気持ちを一方的にかなえようとすればデートDVの関係になってしまうとメッセージをおくり、確認や振り返りに生かせる情報を盛り込んでいる。

高校生になるとスマホなどの使用が急増する状況を見据え、LINEなどのSNS交流やインターネットへの情報掲載時の問題行動や危険啓発に力を入れている。

深夜のLINE交流の例では、相手が就眠中なのを考慮せず「好きなら返信するのが当たり前」と考える問題行動が示されている。事例を見つめながら相手の尊重やDVにつながる意識、行動の見直しを促す内容となっている。

恋人同士で気軽に撮影した写真なども、別れなどをきっかけに、相手がインターネットで流失、拡散させる危険性があると指摘。インターネットにあがった情報の完全削除は困難との理解に立ち、公開されて困る写真や動画は撮らない、撮らせない、送らないようにしようと呼び掛けている。

「デートDVチェックリスト」では、交際相手の行為を8項目でチェックしてDVの状況把握に生かせるようにしている。項目は、▽バカにする▽どなる▽他の人と仲良くしていると責める▽メールの返事をすぐに返さないと責める――など。

デートDVを防ぎ、良い人間関係を築くためのポイントも取り上げる。視点は▽暴力を認めない▽自分を大切にする▽相手を大切にする――。暴力には言葉や行動の監視なども含まれ、決して許されないと強調。自分の気持ちを大切に嫌なことはNOと言おうや、自分の考えを相手に押し付けず、互いの違いを認め、相手を大切にしようとしている。

デートDVを受けた際の相談機関も記す。リーフレットの内容は埼玉県ホームページに掲載する予定。

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