教育時事刻々【6月中旬~7月中旬ふりかえり】

◇6月20日付

自殺危機でSOS示す力を育む=東京都教委は、都内全公立小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校の校長などに向けた自殺防止教育連絡会を6月14日、都立多摩社会教育会館で開いた。自殺総合対策推進センターの反町吉秀地域連携推進室長は、自殺対策の最新動向と効果的な事例として、足立区でのSOSの出し方教育などを説明。参加した校長は、児童生徒の自殺防止に向けた対策や教育への理解を深め、学校での組織的な取り組み強化を誓った/小学生の5人に1人が便秘=NPO法人日本トイレ研究所の「小学生の排便と生活習慣に関する調査」によれば、国際的な便秘の定義基準に照らし合わせると、小学生の5人に1人、20.2%が便秘状態にあった。

◇6月27日付

運動部活動改善事業が行政事業レビューで廃止へ=政府は6月21日、予算の無駄使いを検証する「行政事業レビュー」を開き、文科省の事業について点検した。文教関係では、スポーツ庁の運動部活動の活性化を目的にした「運動部活動指導の工夫と改善支援事業」について、有識者から「外部指導者の謝礼がほとんどで、ばらまきだ。ねらいがはっきりしない」と厳しく批判され、「廃止」との評決がなされた。/教員も下肢静脈瘤になりやすい職業=ふくらはぎにこぶ状の膨れ上がりができる「下肢静脈瘤」。全国で年間推計患者数20万人、予備軍は数百万人といわれる。加齢や妊娠に伴って発症したり、長時間の座位や立位の姿勢で働く人に多い疾患だ。このうち立位姿勢の時間が長い調理師や理髪師、看護師に並び、教員も誘因の持ち主だ。男性よりも女性に多いので、女性教員は特に、加齢とともにこの疾患の機序やケアを心得ていたほうがよい。

◇6月30日付

柔軟なカリキュラム設定求める=次期学習指導要領を検討している文科省の中教審初中教育分科会教育課程部会小学校部会は6月23日、小学校5年生から教科化される外国語や国語などの在り方について、議論をまとめた。外国語教育で小学校高学年から教科化されることにより、これまでの週1コマから2コマに単位時間が増える。これに伴い、ICT等を活用しながら10~15分程度のモジュール学習の活用を打ち出した。

◇7月4日付

言語活動より重視で目標を設定=中教審初中教育分科会教育課程部会は6月28日、教育課程企画特別部会の第17回会合を開いた。学習指導要領改訂に向け、各部会や各ワーキンググループ(WG)、各特別チームなどでまとめられた案について議論した。外国語学習では、言語活動をより重視した目標設定が必要などとされた。/佐賀県で生徒の個人情報など21万件流出=佐賀県教委の教育情報システムに不正アクセスしたとして、6月27日、佐賀市の17歳の少年が逮捕された。警視庁の調べによると、今年1月、同県教委が導入している学校管理業務を一元化している教育情報システム「SEI―Net」や県立の学校が導入している校内のネットワークシステムに、3回にわたって不正なアクセスが行われた疑いが持たれている。

◇7月7日付

いじめ防止対策協が今年度初会合=文科省によるいじめ防止対策協議会は6月30日、文科省で今年度第1回会合を開いた。いじめ防止対策推進法の施行状況や、教員間にいじめの定義の解釈に依然としてぶれがある点について議論した。事務局から出された「いじめの成否が問題となる類型の例」については委員から、「例が極端すぎる」と憤慨する声すら聞かれた。また事務局からは、いじめ防止対策推進法に関する検討の進め方について案が出された。/不登校児童生徒への支援で文科省協力者会議が最終報告案=文科省による「不登校に関する調査研究協力者会議」は6月29日、文科省で第14回会合を開いた。これまで議論されてきた不登校児童生徒への支援に関する最終報告案が事務局から提示された。内容は、▽不登校の現状と実態▽不登校児童生徒の支援に対する基本的な考え方▽不登校児童生徒への支援の重点方策▽学校等における取り組み▽中学校卒業後の課題▽教委・国に求められる役割――など。児童生徒の可能性を伸ばす取り組みとして、教育支援センターや不登校特例校、ICTを使った学習支援、フリースクール、夜間中学での受け入れなどの支援を行うと考えられている。/熊本地震踏まえ施設整備を=文科省による「熊本地震の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会」は6月30日、都内で第2回会合を開いた。大西一史熊本市長が出席し、熊本地震の被害状況を説明。東京大学大学院新領域創成科学研究科の清家剛准教授は、防災拠点としての機能強化を「学校にばかり求めるのではなく、自治体の協力が必要」と述べた。他にも、被災した地域の防災対策や取り組み事例の提示、事務局から示された論点整理案についての議論もされた。/熊本地震被災の子どもたちに本をプレゼント=JWord(株)が、熊本地震で被災した熊本県内の公立小学校52校と公立図書館1館に、本のセットを6月27日から寄贈。このほど全ての寄贈先に届いた。セットの中身は、『はじめてよむ日本の名作絵どうわ 6巻セット』『科学漫画サバイバルシリーズ 2016年新刊セット6巻セット』『そらまめくんのおはなし 3さつセット』『いのちのおはなし』。朝の読書を推進している(株)トーハンが、朝の読書で人気のある本や、心のケアに資する本を推薦したセットである。

◇7月11日付

高校生が選挙立会人を務める=東京都練馬区では、7月10日の参院選での18歳以上選挙権スタートを前に、高校生が選挙立会人となった。立会人を務めたのは、同区内にある都立高3校の生徒15人。期日前投票所で7月6日、投票を見守った。/ダッカのテロ事件で通知=バングラデシュの首都ダッカの飲食店襲撃事件で日本人が犠牲となるなど、世界各国でテロ事件が頻発している。こうした国際状況を受けて文科省は7月4日、全国の国公私立大学や高専に向けて、夏休みに短期留学や海外旅行などをする学生らに注意喚起する通知を出した。

◇7月14日付

教職員も自治体もトイレの改善が要望の1番=学校施設の改善要望第1位はトイレ。7割以上が「臭い・汚い」で困っている。でも、改修予算はない。全国の自治体、公立小・中学校を対象としたアンケートの結果から、そんな状況が明らかに。洋式化がまだまだ進まず、排泄を我慢する児童生徒の存在や、湿式清掃による衛生面への懸念もある。教育環境の整備・保全はもとより、災害時の避難場所となった際の生活基盤としても、学校トイレ改修について、緊要性が浮き彫りとなっている。学校のトイレ研究会が調査した。

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