企業・団体との協働を展開 ESDコンソーシアム愛知が交流会

小・中・高校の教員も多く参加し地域との連携を学んだ
小・中・高校の教員も多く参加し地域との連携を学んだ

ESDを総合的に推進しているESDコンソーシアム愛知(代表機関・中部大学)は8月4日、名古屋市の「ウインクあいち」で、「ESDコンソーシアム愛知交流会」を開いた。ESDに取り組む企業や団体の活動が紹介され、地域と学校が一体となった実践が大きな成果を上げることを示した。

文科省では、「グローバル人材の育成に向けたESDの推進事業」として、平成26年度から全国各地域で申請に基づきコンソーシアムを採択決定している。教育委員会および大学等が中心となり、ESDの推進拠点であるユネスコスクールとともにコンソーシアムを形成。地域においてESDを実践することにより、ユネスコスクール以外へのESDの普及を図り、国内外のユネスコスクール間の交流の促進を通じて、国際的視野を持つグローバルな人材の裾野を広げるのを目的としている。

28年度で13団体が採択されており、ESDコンソーシアム愛知は、中部大学を軸に、27年度から採択決定されている。

今回の交流会は、第1.部「企業・NPO等の組織・団体によるESD活動発表会」、小・中・高校などを中心とした第2.部「ESD活動教育実践情報交換会」の2部構成で開かれた。

第1部で発表した企業・団体は、次の9組織。

▽伊勢三河湾流域ネットワーク▽なごや環境サポーターネットワーク▽(株)環境公害センター▽丸日本(株)▽環境省中部地方環境事務所▽犬山祭保存会▽大人のRIKA教室▽名古屋ユネスコ協会▽中部ESD拠点

いずれの組織も学校教育との関連活動を展開している。

環境に関する取り組みが目立ち、伊勢三河湾流域ネットワークでは、地域の間伐材、林地残材を活用して作られる木工組み立てキットである組手什(くでじゅう)の子どもたちへの普及活動を展開している。

自然観察指導員や環境カウンセラーで組織するなごや環境サポーターネットワークは、学校の要請に応じて、年間を通じて環境教育、ESDの出前授業をカリキュラム上の位置づけを確認しながら実施し、学校と密接に連携している。

また、環境省中部地方環境事務所は、「ESD環境教育モデルプログラム」を学校教育で展開。その成果を、「ESDの授業のつくりかた—22のエピソード」としてまとめている。

中部大学では、「大人のRIKA教室」として、大人向けに科学の楽しさを再発見してもらうことを目的に、実験、工作など多様な講座を設け、大人世代の学びを深めている。

企業の活動も活発だ。大気汚染、水質汚濁などの測定をする企業である(株)環境公害センターは、その知見を生かし、中・高校および大学等で環境学習のサポートを展開している。

感覚支援用品の普及啓発を行っている丸日本(株)は、チェーンブランケット、チェーンベストなどを学校等に無償貸出して、障害者との感覚の違いを体験する学習を支援している。また、発達障害をテーマとしたミュージカルの上演などの活動もある。

いずれも多様な視点から、社会、地域、学校におけるESDを支援する取り組みとなっていた。

助言者であるNPO法人日本持続発展教育推進フォーラムの齊藤英行理事は、次期学習指導要領が先行き不透明で混沌とした21世紀を生き抜く子どもたちの育成を目指したものであり、「社会に開かれた教育課程」を目指すものであることから、こうした地域の企業、団体の取り組みがより一層重要になること、主体的な学びを協働を通して深めるESDがさらに注目を集めるようになることを指摘し、その軸となるコンソーシアムの活動への期待を述べた。

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