教育時事刻々【8月中旬~9月中旬ふりかえり】

◇8月22日付

改革の着実な浸透図る・松野博一新文科相に聞く=松野博一新文科相は8月15日、教育新聞社などのインタビューに応じ、次期学習指導要領や高大接続といった一連の教育改革に関連して、「教育現場を応援するための施策を進めていく」「教育改革の着実な浸透を図る」と強調した。また「熊本地震で被災した児童生徒の心のケアや耐震化にも、一層取り組んでいく」と語った。

次期学習指導要領審議まとめ案・合田教育課程課長に聞く=審議まとめのポイントは、「子供たちの資質・能力をどう引き出していくかとの観点で整理すると、学校教育を通じて子供たちが身に付けるべき資質・能力や学ぶべき内容、学びの見通しの全体像を見渡せる『学びの地図』」を示した点だと語った。

◇8月25日付

審議まとめ案で文言の工夫を=中教審初等中等教育分科会教育課程部会は、第20回教育課程企画特別部会を8月19日、文科省で開いた。同部会が8月1日に示した次期学習指導要領に向けた審議のまとめ案を確認し、委員が意見を交わした。アクティブ・ラーニング推進の中で教科書を使った指導のあり方をどう考えるかや、学習指導要領と学校教育目標を関連づけたカリキュラム・マネジメントの実現などで、文言の工夫が指摘された。

◇8月29日付

いじめは「起こり得る」ではなく「起きている」=文科省のいじめ防止対策協議会は8月22日、同省で今年度第2回会合を開いた。事務局はいじめ問題について、教委や教員らから聴き取りを実施。これらを基に「いじめ防止等対策における組織的対応について」との論点ペーパーを作成し、提示した。委員らは、いじめに対する組織的な対応や、「起こり得る」よりも「起こっている」との認識の見直しが重要などといった意見を述べた。

IASL世界大会が日本初開催=第45回IASL(国際学校図書館協会)世界大会が8月22日から26日まで、東京都千代田区の明治大学駿河台キャンパスで開催された。「デジタル化時代の学校図書館」をテーマに、初日は基調講演や分科会などが行われた。さまざまな国・地域の学校図書館教職員や学校教育関係者が参加。開会式では、日本の伝統的な音楽である雅楽が披露された。開会式に出席した義家弘介文科副大臣は「IASLの国際大会が日本で初めて行われるのは、大変喜ばしく、記念すべきこと。文科省としては、学校図書館のさらなる充実に努めていきたい」と語った。

◇9月1日付

29年度概算要求・定数改善1年目は3060人増=文科省の平成29年度概算要求が、5兆8266億円になると、8月26日、分かった。文教関係は4兆3638億円で、昨年度予算額に比べて7.6%増となった。公立小・中学校の教職員定数では、定年退職などによる自然減を除いた部分で3060人増とする方針だ。

第2次補正を閣議決定=政府は8月24日の臨時閣議で、平成28年度第2次補正予算案を閣議決定した。文科省は総額3574億円を追加する。学校のトイレ改修やバリアフリー化などの環境整備に2024億円と大半を投じる。さらに佐賀県教委の情報漏えい事案を受けて、学校のセキュリティ強化に1億円、熊本地震の復興関連に463億円をそれぞれ充てる。

次期学習指導要領審議まとめ案を大筋了承=中教審初中教育分科会教育課程部会は8月26日、文科省で第98回会合を開いた。「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ案」が大筋で了承された。同部会で出た意見を基に文言等修正を行い、9月に開催される中教審の総会や、初中教育分科会に報告。年内の答申を目指す。同部会では、8月1日に出された審議まとめ案から、教員らが理解しやすいよう細かい文言等の修正や項目の順番を変更したものが、事務局から提示された。

◇9月5日付

所得連動返還型奨学金創設に向け大筋了承=所得連動返還型奨学金制度有識者会議は8月30日、都内で第12回会合を開いた。今年3月に公表された「新たな所得連動返還型奨学金制度の創設について」の第1次まとめに文言を追加。審議まとめ案が大筋で了承された。

英検など民間試験の大学入試活用に向け文科省が案=平成32年度から大学入試センターに替わる新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について文科省は8月31日、英語試験について国が認定した民間団体の試験を活用する案を公表した。「書く」「話す」の2技能を、英検などの試験を活用して新テストの成績として扱う見込みだ。

学校司書資格の位置づけが曖昧=学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議は8月30日、文科省で第7回会合を開いた。同月2日に、「学校司書の資格・養成等に関する作業部会」でまとめられた「学校司書の資格・養成等の在り方について」の案が盛り込まれた「これからの学校図書館の整備充実について」の素案を事務局が提示。委員らは、資格の位置づけに曖昧な部分があると指摘した。

◇9月8日付

概算要求にスクールロイヤー研究調査=不登校やいじめ、学校管理下の事故などで、学校と保護者などとの間にトラブルが生じる。ときにそれは、訴訟に発展している。こうしたなか、文科省は平成29年度の概算要求に学校での法律相談に応えることができるようにスクールロイヤーの研究調査を新たに盛り込んだ。/夏休み明けの自殺者数増で文科相が子供たちにエール=夏休み明けに子供の自殺者が多い傾向について、松野博一文科相は9月2日の閣議後会見で、「たいへん悲惨で悲しい出来事」として、「苦しい状況は必ず乗り越えられる」と子供たちに向けて呼び掛けた。

◇9月12日付

教職課程にコアカリキュラムを=教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会は9月7日、文科省で第2回会合を開いた。前回に続き、有識者から先行事例のヒアリングを実施。榎並隆博東京都教育庁指導部企画推進担当課長は「小学校教諭教職課程カリキュラム〜平成22年度東京都教育委員会策定」をテーマに、同カリキュラム策定の背景や構成などを説明した。都では、ベテラン教員の大量退職および都内児童生徒数の増加傾向に伴い、新規採用教員が増加。採用直後から学級担任になる可能性が高い小学校教諭の育成体制設備が急務とされていた。これを受け、「大学の教員養成課程等検討委員会」を設置。大学訪問を実施し、「小学校教諭教職課程カリキュラム」に反映した。

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