(点描 東西南北)2016年10月上旬のニュース

▽退勤時刻記録なしを改善へ

沖縄県内の市町村立小・中学校教員の退勤時間について記録がなく、管轄する各教委で適切に管理されていなかった。労基法に抵触する可能性があり、改善に向けた動きが出てきた。すでにタイムカード制を導入していた中学校が1校、10月から自己申告制を敷いたのが24小・中学校。県教委は、県立高校、特別支援学校で退勤時間を記録し、時間外勤務が月60時間を超過した教職員数等を3カ月に1度、定期的に報告するのを義務化する。定期報告制は11月から試行し、来年1月から運用する。

▽津波被害の小学校の統合で先送り方針

東日本大震災の津波で、児童と教職員合わせて84人が亡くなった宮城県石巻市立大川小学校が、同市立二俣小学校と来春に予定していた統合について、市教委から1年間先送りする方向性がでている。統合については、市教委が昨年に実施した住民アンケートで、およそ320世帯の7割近くが賛意を示したのを受けて統合を決めた。市教委は、大川小がプレハブ校舎を間借りしている二俣小との統合に向けて作業に入ったが、教育課程や閉校に向けた準備、大川小に在籍する児童らの思い出作りなどに配慮し、先送りの可能性が視野に入った。年内には最終的な決定を下すとしている。

▽総括教諭が違法薬物密輸で懲役刑求刑

神奈川県藤沢市立小学校の総括教諭(58)が、中国から違法薬物を含む液体「ラッシュ」を密輸しようとした事案で、市教委は「信頼を著しく損ねる行為で本当に申し訳ない」と謝罪した。同教諭は昨年5月に違法薬物を密輸しようとし、今年8月に、医薬品医療機器法違反などの罪で在宅起訴されていた。10月4日に横浜地裁で初公判が開かれ、検察側は懲役1年6カ月を求刑した。同月21日に判決公判が開かれる。市教委は「本人から申告がなく、初公判まで事件をまったく把握していなかった」という。初公判後、傍聴者からの問い合わせがあり、事件が発覚。市教委が同教諭に確認した。

▽安保関連法反対チラシ配った教員2人を訓戒

北海道教委は10月6日、道高校教員2人を訓告処分にした。2人は今年4月26日朝、北海道苫小牧西高校(苫小牧市)の校門前で、安全保障関連法への反対を呼び掛けるチラシを、登校する生徒約200人に配布し、署名を求めた。同日の放課後、教員1人が生徒に署名への協力を求め、2人が署名した。道教委は「公正かつ中立な立場で生徒を指導すべき教員として政治的中立性を欠くと疑わせる行為で、生徒と保護者をはじめ道民の信用を損ねる」としている。2人が所属する道高校教職員組合は「正当な組合活動に対する不当極まりない行政処分に強く抗議する。処分の即時撤回を求める」と反発している。

▽副読本に「朝鮮人虐殺」記述方針
横浜市教委が作成する中学生向けの新しい歴史副読本の原案に、関東大震災発災後の朝鮮人虐殺について記述がなかった。これを巡って市教委は10月7日の定例会で、虐殺に関して盛り込む方針を示した。旧副読本では、虐殺の背景を含めて詳述されていた。今後は、必要に応じて、この詳述を生徒が閲覧できるようデジタルデータ化し、活用できるよう、検討していくという。

▽児童生徒249人が熊本県外へ転校

熊本県外へ転校した児童生徒が、2学期開始段階で249人に上った。熊本市教委が8月25日時点、同市以外を管轄する熊本県教委が9月1日時点で集計した。4月14日に発生した熊本地震による避難での、県外へ転校のピーク時に比べて、ほぼ半減していたが、依然として多い。転校先の地域は、九州・沖縄が合わせて140人で、56%を占めた。このうち、福岡県が最も多くて80人。次いで鹿児島県が22人、宮崎県が13人などと続く。

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