教育時事刻々【9月中旬〜10月中旬ふりかえり】

◇9月15日付

教科書検定で初会合=平成28年度教科用図書検定調査審議会総会(第1回)と総括部会(第1回)の合同会議が9月8日、文科省で開催された。冒頭、松野文科相から、会長を務める本間生夫東京有明医療大学副学長に「教科書検定の改善について」の審議要請の手交が行われた。同会では今後、要請書を基に検討を進めていく。

◇9月22日付

審議まとめから次期教育課程の姿=(公財)教科書研究センターと(一社)教科書協会は9月13日、文科省内で、平成28年度教科書セミナーを開いた。同省幹部が次期学習指導要領に向けた審議まとめや、教科書検定について解説した。同セミナーには、教科書発行会社などから、約300人が参加した。同省教育課程課の合田哲雄課長は「未来で活躍できる子供たちを育成するための学習指導要領が必要だ」と強調した。

日本は33カ国中で32位=OECDは9月15日、教育に関する調査報告書「図表でみる教育2016年版」を世界同時発表した。それによれば、2013年のGDPに占める教育機関への公的支出の割合は日本が3.2%で、比較可能な33カ国中で下から2番目だった。教員の労働時間はこの中で最も長かった。

◇9月29日付

「指導死」親の会が文科省に要望書=教員の行き過ぎた指導によって、子供を自殺に追いやってしまう「指導死」。その遺族でつくる「指導死」親の会が9月16日、子供たちへの正しい指導をするための安全配慮義務などを求めて、文科省に要望書を提出した。要望書では、「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」に基づき、基本調査や詳細調査を速やかに実施し、その結果を遺族に速やかに報告するよう求めた。

職種間の葛藤や負担考え人員を=中教審答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」(平成27年12月)をめぐり、どのような協働の形が可能かなどを考えるシンポジウム「チームとしての学校を考える—多職種協働と学校組織—」が9月18日、名古屋大学で開かれた日本教育社会学会第68回大会で行われた。新たな職種関係への移行で起きる葛藤や協働する負担も考慮に入れた人員配置が必要、といった意見が述べられた。

◇10月3日付

情報セキュリティで対策チーム=学校での情報セキュリティが問題視されているなか、文科省は9月26日、「教育情報セキュリティ対策推進チーム」の初会合を開いた。同省は全国の学校に向けて、情報セキュリティに関するガイドラインを年度内には取りまとめたい考えだ。今後は、学校でのネットワーク管理や教職員の外部アクセス、不正アクセス対策などについて検討していく。このほか教育情報セキュリティに関する研修、訓練、不正アクセスが行われたときの報告体制などの在り方も示す。

1年間で中学校英語2種免取得=平成32年度からの小学校高学年での英語教科化に合わせた、小学校教員のための中学校英語免許取得講習の第1回を、京都市の京都外国語大学がこのほど開いた。現職の小学校教員31人が受講した。同講習は、同学が文科省「小学校英語教科化に向けた専門性向上のための講習の開発・実施事業」の委託を受けて開講。1年間の受講で、中学校教諭二種免許状(英語)の取得に必要な単位が修得できる。

◇10月6日付

平成28年度全国学力・学習状況調査=平成28年度全国学力・学習状況調査の結果が9月28日、公表された。全体としては全国平均と下位県との差が縮まっている傾向が、昨年度同様にみられた。また小中ともに、秋田、福井の上位常連県のほかに、石川県が小学校国語B問題を除いて、初めてトップに立った。このほか、小学校で沖縄県が昨年度に続き躍進し、今年度は全国平均を上回った。

体育館の剥がれた床板木片でけが=体育館でバレーボールやフットサルのプレー中に床に滑り込み、床板から剥がれた木片が体に突き刺さる事故が多発している。消費庁の消費者安全調査委員会はこうした事案についての経過報告書を公表した。今後、本格的な調査に乗り出し、予防策につなげていく。特に学校の体育館は、授業でも地域開放でも使われるので、施設管理は万全にしておかなくてはならない。

◇10月10日付

新教育長制下で教委の独立性担保=長野県の阿智村教委は10月1日付で、独自の「代表教育委員」を新たに設置した。教育行政執行上の責任所在を明確にするなどをねらい、自治体の首長と教委による総合教育会議の開催、新教育長制度への移行に際して、教育行政の独自性が問題視された。同教委の代表教育委員は、移行後も教育行政の独立性をしっかりと担保するのを目的としている。

ノーベル賞受賞の大隅氏に松野文科相が祝辞=大隅良典東京工業大学栄誉教授のノーベル生理学・医学賞受賞が決まった。発表から一夜明けた10月4日の閣議後会見で松野博一文科相は「日本の高い研究水準を世界に示した」と祝辞を述べた。

10人に1人が学校以外での勉強「まったく」=10人に1人が学校の授業以外で勉強をまったくしない。5人に1人が学習塾に通っていない。その理由は「通いたくない」「親に負担をかけられない」から——。これは、大阪市がこのほど公表した「子どもの生活に関する実態調査」(速報値)の結果だ。市は今後、調査結果の分析を進め、必要な対策を講じるとしている。

◇10月17日付

教育振興で第3期計画イメージ=中教審教育振興基本計画部会の第8回会合が、このほど都内で開催された。事務局は、平成30年度から34年度までに実施される第3期教育振興基本計画に関するこれまでの審議状況の「イメージ図」を提示。教育政策の基本的な方針に追加すべき検討の視点について、委員から「時代の変化を見据えた教育政策を」といった意見が出た。

国研が「授業アイディア例」=国立教育政策研究所はこのほど、平成28年度全国学力・学習状況調査の結果を受け、課題が見られた分野の指導の充実を図る「授業アイディア例」を公開した。授業や研修等での活用が期待されている。「アイディア例」は、小学校国語・算数、中学校国語・数学について作成(ともにpdf版カラー16ページ)。調査結果からみられた課題をもとに具体的な学習活動例を提示するほか、関係する学習指導要領の領域・内容、授業づくりの参考となる情報や指導上の留意点を示している。

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