ESDを評価に反映させる 通知表所見の具体的書き方

ESDの実践が進むにつれて課題になるのが、評価である。学校現場におけるESDの第一人者である東京都江東区立八名川小学校の手島利夫校長に、評価に関連した「ESDを反映させた通知表所見の書き方」について、具体的な例をあげて寄稿してもらった。

◆ ◇ ◆
東京都江東区立八名川小学校長 手島利夫

 

%e6%89%8b%e5%b3%b6%e5%86%99%e7%9c%9fESDの理念を踏まえた次期学習指導要領の骨格が次第に明らかになってきています。では学校教育の現場において、具体的には何をどのような視点に立って変えていけばよいのでしょうか。

ESDカレンダーを基にした教科横断的なカリキュラム・マネジメントや学びに火をつけるアクティブラーニングへの研究・実践だけでなく、身近な通知表への所見記入例をもとにESDを踏まえた評価について、次のような視点から見直してみてはいかがでしょうか。

(1)児童生徒理解と具体的な活動の記録…これが基本

「…では、捕まえたヤゴをじっくりと観察し、雄と雌との体の違いに気づきました。また、学校の周りにはどのような種類のトンボがいるのかに関心を持って調べました。」

▽子どもの興味や気づきを教師が的確に把握し、記録しています。その所見を読むと、誰の所見か名前や顔がすぐに浮かぶような記述を心がけます。

(2)学んだことを生活に生かそうとする姿勢を捉える

「ごみを減らすためには5Rに取り組むことが大切なのに、家ではRepairができていないことや、給食を残しがちな自分のことなど、学習したことを生活に結びつけて考えようとする姿が素晴らしかったです」

▽学びを自らの生活に戻して考えたり取り組んだりする姿を捉えることが、「学んだことで何ができるようになるか」という視点を踏まえた評価になります。

(3)単元を通じた問題意識とその持続…学びに火がついた様子を捉える

「『私たちの暮らしと水』では、元の川の水と水道水を比べたときに、数多くの疑問を出しました。学習を進める中でそれらの謎が明らかになり、なるほどと思うことが多かったようです。」

%e5%85%ab%e5%90%8d%e5%b7%9d%e5%86%99%e7%9c%9f▽単元の導入で取り組んだ「学びに火をつける工夫」が生きています。単元を通した問題意識をもって、学びが進められ、子供にとって学ぶ価値のある学習になりました。「どのように学ぶのか・アクティブラーニング」の視点を踏まえた評価になります。

(4)教科横断的な視点から児童の学びを見取る

「『私たちの暮らしと水』のまとめ新聞では、水の旅や使われ方を図や円グラフを用いて、読み手に分かりやすくまとめることができました」

▽学んだスキルを活用して分かりやすく伝える子供の姿に、教科横断的な指導の成果がさりげなくあらわれています。このような作品等に表れている子供の『活用能力』の例を学級全体に『優れた取り組み例』として紹介していくと、高度な学びが広がります。この短い一文に職員の指導力の高さがあらわれています。「教科等間の往還・カリキュラム・マネジメント」の視点を踏まえた評価になります。

あなたへのお薦め

 
特集