平成29年 年頭所感(4)

質の高い教科書制作への想い
一般社団法人教科書協会会長 野澤 伸平

s20170101_04-01昨年は激動の教科書業界でした。協会の自主ルールであります「教科書発行者行動規範」を昨年9月に制定しましたが、今後はより一層公正宣伝に努めてまいります。
さて年が明け、3月にはアクティブ・ラーニングをキーワードに、学習指導要領が発表になります。使用開始は平成32年度ですが、前倒しの形で来年から「小学校道徳科」がスタートします。

デジタル教材に関しても教科書業界は制作集団として解決しなければならない問題が山積しています。

製作費はもちろん、それに伴う著作権処理、ソフトの基準化、供給の方法など今年の大きな課題となります。

ただここで忘れてならないのは申し上げるまでもなく、「児童、生徒のためにより質の高い教科書を作るか」で、それが最重要課題です。

検定制度が始まって半世紀以上が過ぎ、教科書発行者はより質の高い教科書作りを日夜考えてまいりました。

今年も日本の未来を担う児童、生徒のための教科書作りを、業界全体が一丸となって進めて参ります。


 

デジタル教科書発進
公益財団法人教科書研究センター常務理事 辰野 裕一

s20170101_04-2昨年末、教育課程審議会答申とデジタル教科書の位置づけに関する検討会議の最終報告が発表された。

これに基づき新しい学習指導要領が今年の3月末に告示され、デジタル教科書にかかわる法整備などの具体的施策が進められていくことになるだろう。これで、新しい教科書作りに向けての舞台が整ったわけだ。

いろいろと論議のあったデジタル教科書の位置付けについても、一定の範囲で公認され、検定を受けた紙媒体の教科書の内容以上の部分は教材として位置付けられた。これにより、むしろさまざまな創意工夫の可能性が開かれたといえよう。

本センターでも、科研費により、すべての教科の特質や指導の場面における活用の実際についての研究を進めてきた(平成26〜28年度)。

これらも参考にしていただきながら、関係者による着実な取り組みが重ねられ、次の段階につながっていくことを期待したい。


 

新学習指導要領の課題
一般社団法人日本図書教材協会会長 菱村 幸彦

s20170101_04-03明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

いよいよ新しい学習指導要領が告示されます。平成30年度からの先行実施に向けて、今年は、各学校において新指導要領が定める教育目標や教育内容等について研究を深め、周知を図ることが課題となりましょう。

特に学校管理職にとっては、新指導要領の実施に向けたカリキュラム・マネジメントの扱いが重要です。カリキュラム・マネジメントについては、これまでも多くの学校でカリキュラムの編成・実施・評価にPDCAサイクルを導入したり、地域の人的・物的資源を活用したりする工夫が行われていますが、これからは、もう一つ、教科等横断的な視点が必要となります。

「社会に開かれた教育課程」の実現を目指すカリキュラム・マネジメントでは、校長の強いリーダーシップが不可欠といえましょう。


 

教育環境の整備に新展開を
一般社団法人日本教材備品協会会長 大久保 昇

s20170101_04-04新年明けましておめでとうございます。

24年度からスタートした「義務教育諸学校における新たな教材整備計画」では、単年度で800億円、10カ年で8千億円の地方財政措置が講じられています。しかし実際に教材を整備するためには、各地方公共団体で予算措置していただくことが必要です。

次期学習指導要領に向けて審議されているアクティブ・ラーニングの「主体的・対話的で深い学び」の充実を図るためには教室の中においても時に教科書や黒板から離れて、実技、実験・観察やさまざまな教材教具、例えば手に取って学べる実物模型や算数数学の教材等を活用することが児童生徒にとって一層有効になると考えられます。したがってこの機会に全国レベルでの確実な教材整備の促進を図ることが重要です。

当協会は学校の教育環境の整備に新たな展開が迎えられますよう、さまざまな情報発信を通じてより活発に活動を展開していく所存です。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


 

教育の情報化を支える
一般社団法人日本教育情報化振興会会長 赤堀 侃司

s20170101_04-05新年明けましておめでとうございます。

今年は、教育の情報化において、大きな変化の年になりそうです。プログラミング教育が、小学校から必須となり、教科におけるプログラミングを実施すると聞いています。これは、諸外国でも例を見ないような先駆的な試みであり、本会としても、ぜひ協力していきたいと思っています。

さらに、ICT環境の整備指針なども、文科省を中心に検討されていますが、本会としても、教育ICT関連企業との橋渡しをする役割を果たしたいと思っています。

さらに、ICT環境の整備については、地方自治体の教育委員会を中心に、その導入計画を推進していますが、そのお手伝いもしております。この整備計画を進めるには、専門的で、かつ経験的な知識が必要で、本会の企業会員の支援をいただきながら、進めていきたいと思っています。

今年も、先導的に仕事をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。


 

専門高校の充実・発展を願う
公益財団法人産業教育振興中央会専務理事 冨岡 逸郎

s20170101_04-06明けましておめでとうございます。

本会は昭和11年12月に財団法人実業教育振興中央会として設立され、80年を経過したばかりです。

その歴史を振り返って見ますと、当時の実業学校から現在の専門高校は、当然のこととして社会・経済の変化に大きく影響されてきたことがハッキリと分かります。
今日、大学進学志向の高まりなどにより、専門高校を進路選択する生徒も少なくなりました。また、グローバル化や急速な技術革新、少子高齢化の進行や地方経済の縮小などわが国社会や経済は厳しい状況に直面しています。

わが国が世界と競争しつつ発展・繁栄し続ける上で、優秀な産業人を多く育てていくことは重要なことです。そのことからも、その役割を担う専門高校の存在は大きくなるべきと考えます。

本会ではなお一層、専門高校を中心とした産業教育の振興に努めてまいります。

皆様方のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。


 

時代に即した教員養成に向けて
日本教育大学協会会長 出口 利定

s20170101_04-07新年明けましておめでとうございます。

これからの子供たちが、急激に進行するグローバル化や少子高齢化等の時代の変化を乗り越え新しい時代を切り開いていくためには、それに見合う資質・能力の獲得が不可欠であり、また、その資質・能力を育むための新たな指導モデルが求められています。

このような時代の要請を背景に、これまでの学習指導要領が「何を学ぶか」に主眼をおいてきたのに対し、次期学習指導要領ではさらに、「どのように学ぶか」「何ができるようになるか」の視点も強く加わる方向です。

主として国立教員養成系大学・学部および附属学校から構成される日本教育大学協会においては、アクティブ・ラーニングに代表される主体的・対話的で深い学びを実現し、予測困難な社会のなかで子供たちが生き抜くための資質・能力を確実に育成できる教員の養成・研修に全力で取り組んでまいります。


 

より良い教員を育てる
一般社団法人全国私立大学教職課程協会会長 小原 芳明

s20170101_08新年あけましておめでとうございます。

昭和55年以来「全国私立大学教職課程研究連絡協議会」として活動してまいりましたが、平成28年7月1日をもって一般社団法人化し、名称を「全国私立大学教職課程協会」と改めました。当会は全国404校が参加する協会です。会員校は教員養成校として地域への貢献を使命としており、多くの卒業生は全国各地で活躍しております。

平成30年には小学校の教育課程が改編され、その後順次中等教育も新たになっていきます。社会の変化に伴い学校教育の在り方が変わっていくのに遅れることなく、大学での教員養成もその変化に対応し続ける努力をしてまいります。

今、大学教育の質保証が問われております。私たちは大学教育としての教員養成教育であることを認識し、より良い教員を育てていく所存です。

平成29年も皆様にとって佳き年であることを祈念しております。

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